inside
【第325回】 2009年5月28日
著者・コラム紹介バックナンバー
週刊ダイヤモンド編集部

業界騒然!ホンダ「インサイト」をコケにする
トヨタ「プリウス」の容赦ない“比較戦略”

1
nextpage

 舞台上では寸劇が始まった──。

 若い男性4人が2台の2人乗り用自転車にまたがり、舞台の手前と奥で競争を始める。

 手前の自転車に乗る2人の男性はさわやかな笑顔のまま、みるみる舞台奥のライバルを引き離し、ゴクリと水分補給した後、「お前、元気あるな」「お前こそ、元気だな」と余裕の表情を浮かべ、お互いをたたえてハイタッチ。

 一方、舞台奥の自転車をこぐ男性2人は苦渋に満ちた表情を浮かべ、やがて力尽きてしまう。

 これは、ドリンク剤やスポーツ飲料の宣伝ではない。

 5月18日にトヨタ自動車が都内で開催したメディア向けの新型「プリウス」発表会の一コマなのである。

ハイブリッドシステムを2人乗り用自転車に見立てたトヨタ新型「プリウス」発表会のひとコマ。手前がトヨタ式、奥がホンダ式を想定していると思われる。撮影/倉部和彦

 新車の発表会にしては、摩訶不思議な寸劇だが、当日、2回も行なわれた。

 じつはこの寸劇は、プリウスの“心臓部”であるハイブリッド(HV)システムについて、比較対象となる他社製品との優位性をわかりやすく説明したもの。いわゆる、米国などでよく見られる“比較広告”に近い手法である。

 そして、その比較対象とは何か。いうまでもない。ホンダのHV車「インサイト」であり、インサイトとのHVシステムとの比較だ。

 つまり、冒頭の寸劇は、2人乗り用自転車をHV車と想定し、2人の男性は、それぞれエンジンとモーターに見立てている。もちろん、余裕の表情で勝利するのは、トヨタのHVシステムであり、プリウスだ。

 このあからさまな比較は、その場限りでは終わらない。なんとプリウスのカタログにも4ページにわたって、マンガでも紹介されている(寸劇やカタログのマンガでも「ホンダ」や「インサイト」という単語は実際には出てこない。だが、誰の目で見てもインサイトとの比較であることは、明らかである)。

 「ここまでやるか」と、トヨタの新型プリウスのカタログをめくった業界の誰もが一様に驚いた。その内容は「あまりにも露骨で刺激的」(ホンダ首脳)だからだ。

 そのマンガでも、プリウスが採用する「ストロングHV」(フルHVともいわれる)とインサイトが採用する「マイルドHV」に見立てた2人乗り用自転車が登場。“エンジン役”と“モーター役”の人物も登場するが、その人物描写のストレートさには、寸劇以上のインパクトを感じる。

1
nextpage
上枠
下枠
underline
昨日のランキング
直近1時間のランキング
【手軽に始めて売上アップ!】
顧客のニーズにピンポイントに届く!
「リスティング広告」って知ってる?
この娘に会える電子書籍。


iPhoneであの話題作を!
【「ドラッカー塾」へようこそ】
体系的に学び、考え、実践することで
“真のマネジメント力”を身につける

週刊ダイヤモンド1冊購読

話題の記事

週刊ダイヤモンド

特大号・特別定価号を含め、1年間(50冊)市価概算34,500円が、定期購読サービスをご利用いただくと25,000円(送料込み)。9,500円、約14冊分お得です。さらに3年購読なら最大45%OFF。

ハーバード・ビジネス・レビュー

詳しくはこちら

1冊2,000円が、通常3年購読で1,333円(送料込み)。割引率約33%、およそ12冊分もお得です。
特集によっては、品切れも発生します。定期購読なら買い逃しがありません。

ZAi

詳しくはこちら

年間12冊を定期購読すると、市販価格8,400円が7,150円(税・送料込み)でお得です。お近くに書店がない場合、または売り切れ等による買い逃しがなく、発売日にお手元へ送料無料でお届けします。
※別冊・臨時増刊号は含みません。

Diamond money!

詳しくはこちら

3月・6月・9月・12月の1日発売(季刊)。1年購読(4冊)すると、市販価格 3,920円→3,200円(税・送料込)で、20%の割引!
※別冊・臨時増刊号は含みません。

Keyword
Information

週刊ダイヤモンド編集部


inside

産業界・企業を取り巻くニュースの深層を掘り下げて独自取材。『週刊ダイヤモンド』の機動力を活かした的確でホットな情報が満載。

「inside」

⇒バックナンバー一覧