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日本を元気にする企業の条件

ホンダ、ヤマハ発、味の素、住友化学…
日本企業にもあるBOP市場開拓のネタ

原 英次郎 [週刊ダイヤモンド論説委員]
【第10回】 2010年3月20日
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 日本企業が成長を続けるには、新興国や発展途上国の成長力を取り込まなければならない。先進国は人口が増えず高齢化も進む。BRICsに代表される新興国は、すでに激しい競争にさらされている。そこでポストBRICsとして、注目されているのが、第8回のフマキラーで取り上げたBOPビジネスだ。

 新興国の低所得者向けのBOP ビジネスについては、欧米企業が先行しており、日本企業は出遅れている。が、それはBOPビジネスの定義にもよる。日本は戦後、焼け野原から復興し、先進国の仲間入りを遂げた。その経済社会の仕組みや企業風土には、BOPビジネスに結び付く「種」を、数多く有している。

いま語られている
BOPビジネスとは何か

 まず、BOPビジネスとは何か、おさらいしてみよう。BOPとはBottom (またはBase )of the Pyramidの略称で、三角形で表す所得ピラミッドの最下層にいる人々のことを指す。

 BOPは年間所得が3000ドル未満で暮らしている人たちのことで、世界の人口の約7割に当たる約40億人が、この層に属すると推計されている。これに対して、主に先進国で生活し、年間所得が2万ドル以上の層は、1.75億人しかいない。

 年間所得は少なくても、人口が多いためBOP の潜在的な市場規模は、日本のGDP(国内総生産)並みの約5兆ドルに上ると見積もられている。BRICsがブラジル、ロシア、インド、中国という国を指しているのに対して、BOPは特定の国や地域を指しているのではないところに違いがある。つまり、BOPに属しているからといって、同質の市場であるということではない。

 BOPビジネスの定義は幅広いが、経済産業省が設けた「BOPビジネス政策研究会」が、この2月に出した報告書によれば、現在語られているBOPビジネスのコンセプトは次のようなものだ。

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原 英次郎 [週刊ダイヤモンド論説委員]

1956年生まれ、佐賀県出身。慶應義塾大学経済学部卒。
1981年東洋経済新報社に入社。金融、証券、エレクトロニクスなどを担当。
1995年『月刊金融ビジネス』、2003年4月『東洋経済オンライン』、
2004年4月『会社四季報』、2005年4月『週刊東洋経済』の各編集長などを経て、2006年同社を退社。
2010年3月ダイヤモンド・オンライン客員論説委員、2011年10月編集長、2015年1月より現職。
主な著書に『銀行が変わる?!』(こう書房)、『素人のための決算書読解術』(東洋経済新報社)。

日本を元気にする企業の条件

悲観論一色の日本経済。リーディング産業不在の中、ともすれば、元気な企業などないという錯覚に陥りがちだ。しかし足元をよく見れば、次代の主役はたくさんいる。彼ら元気印企業の発想と取り組みに学ぼう!

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