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ネット民と歩むドラマ『恋仲』の巧みな仕掛け

視聴者が動画で参加が今後の標準スタイルに!?

藤田康人 [インテグレート代表取締役CEO]
【第84回】 2015年8月24日
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変わった「女1人と男2人」
の関係を描く『恋仲』

 7月20日にスタートした、フジテレビ系“月9”ドラマ『恋仲』が、これまでの“月9”にない形で盛り上がりを見せていると話題になっています。

 初回の視聴率は9.8%と、“月9”ではまれに見る低い数字でスタートした同ドラマでしたが、第2回で9.9%、そして、第3回では11.9%と2桁に乗ってきます。

 これまで“月9”の視聴率のパターンは、初回は高い視聴率で始まり、その後は作品の内容次第で、下がっていく傾向のものと、高い水準を保ちながらラストに向かって数字が上がっていく形の2つが一般的でしたが、今回は、最低レベルからスタートしながらも徐々に数字が上昇しているという、全く珍しいパターンというわけです。

 珍しいといえば、こんな指摘もあります。

 今回のドラマでは、福士蒼汰が演じる主人公・三浦葵、ヒロインに本田翼が演じる芹沢あかり、主人公の恋敵に、野村周平演じる蒼井翔太の「女1人と男2人」という関係が設定されています。

 これまでの“月9”でももちろん、「女1人と男2人」という関係は描かれてきました。とりわけ、ライバル関係にある「男2人」について、『東京ラブストーリー』では、真面目な織田裕二と陽気な江口洋介、『ビーチボーイズ』では、ワイルドな反町隆史と繊細な竹野内豊というように、タイプの違う魅力的な男性を登場させることで、主に女性視聴者の人気を獲得しようという意図があったようです。

 対して『恋仲』では、主人公の葵が純粋で爽やかなキャラなのに対し、ライバル役の翔太があまりにも姑息で、何をしでかすかわからない狂気的な雰囲気のキャラであるという、これまでに見なかったような「男2人」の設定がなされています。

 さて、このような登場人物の設定には、どんな意図があるのでしょうか。ひいては、視聴率がじわじわと上がって来たことと関係があるのでしょうか。

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藤田康人 [インテグレート代表取締役CEO]

慶應義塾大学を卒業後、味の素株式会社を経て、92年、フィンランド人の社長と二人でザイロフィン ファーイースト社(現ダニスコジャパン)を設立。素材メーカーの立場から キシリトール・ブームを仕掛け、キシリトール製品市場はゼロから2000億円規模へと成長。07年、株式会社インテグレートを設立し、代表取締役CEOに就任。著書に『どう伝わったら、買いたくなるか』『99.9%成功するしかけ』 『漂流する広告・メディア』講演活動も行っている。integrateGroupウェブサイト:http://www.itgr.co.jp/

 


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