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外資系エリートがすでに始めているヨガの習慣
【第2回】 2015年9月18日
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竹下雄真 [デポルターレクラブ代表]

大量の情報とストレスにやられている
現代人に必要なたった一つのこと

ヨガと聞くと、宗教っぽいとか、難しいポーズをしなければいけないとか、体が柔らかくないとできない、などと思われがちです。しかしながら、ヨガで大切なのは、そのポーズではなく、心を整える瞑想にあります。原点は瞑想なのです。毎日多くの情報や感情の波にさらわれていませんか? ヨガを通じて心を整え、本来の自分を取り戻し、新しい毎日をはじめましょう。

ップルの大ヒット商品はヨガの瞑想が生んだ?

スティーブ・ジョブズが禅に傾倒していたのは、今では有名な話です。

同時にヨガにも興味を持ち、彼の愛読書は『あるヨギの自叙伝』(ヨギとはヨガの修行者のこと)だったといいます。若いころは部屋の天井裏に瞑想室をつくり、毎日瞑想していたそうです。

ジョブズは若いころからミニマリスト(最小限主義者)で、その思想はアップルのシンプルで魅力的な製品にも反映されています。

ヨガの影響でミニマリストになったのか、ミニマリストだったからヨガに惹かれたのかはわかりませんが、亡くなるまで瞑想は続けていたようです。アップルの革新的な製品の数々も、瞑想で感覚が研ぎ澄まされたからアイデアが生まれたのかもしれません。

ヨガと聞くと、頭に足を引っ掛けるような難しいポーズをとるものだというイメージが根強いでしょう。ヨガはもともと、座って瞑想をするものでした。それだけだと集中しづらいのでポーズが加わっていったのです。

「足るを知る」人のもとに富は集まる

ヨガには「ヨーガ・スートラ」という経典があります。その経典はヨガのポーズを紹介しているのではなく、ヨガの思想が書かれています。

その教えの一つにある、「不盗に徹した者のところには、あらゆる富が集まる」という言葉。これは私がヨガスタジオを始める前から感じていたことでもあります。

「不盗」とは物を盗むという単純な話ではありません。ヨガでは空気を吸うことでさえも自然界にあるものを盗んでいる、という考えなのです。だからといって、「息をするな」と禁じているわけではない。一息一息を敬虔に受け取り、他者に奉仕するために使うのであれば、それは盗んでいることにはならない、というのです。

つまり、必要以上のものを得ようとする人や、富を自分だけのために使う人は、却ってお金が逃げていくということでしょう。

私の周りのいわゆる資産家の方は、お金を過剰に使うことはありません。

「ご飯は一日に一〇食も二〇食も食べられないでしょ。ベッドも普通サイズで十分だし。何にそんなにお金を使うの?」という考えの方が多いのです。かといって、お金を貯めこんでいるのではなく、世の中のためになることにはお金をポンと出しています。

リーマンショックが起きるまでは、日本では若くして起業家となり、六本木ヒルズに住んで高級車を乗り回し、毎晩豪遊する人たちに憧れる風潮がありました。私はそのころ勤めていたジムで、パーソナルトレーナーとしてそんな起業家たちのトレーニングを指導していました。

でも、「なんか違うな」と違和感を抱いていました。毎晩遅くまで遊びまわって不規則な生活を送り、毎日のように高級レストランで贅沢三昧。そんな彼らが時折、帳尻合わせのようにジムに来て汗をかいていくのです。むろんそれぐらいで健康になどなりません。

そんななかリーマンショックが起き、起業家たちの多くが転落していきました。

もしかして、それは不盗に徹しなかったからかもしれません。そういう人たちの元に一時的に富は集まってきても、ずっとは集まってこないのではないでしょうか。仮に集まってきても病気になっていては使うことはできません。

そのころから、資産家の間でも「豊かさ」のとらえ方が変わっていったように感じています。「過剰」ではなく「シンプル」であること、外面より内面を鍛えることが本当の意味での豊かさだと気づいたのでしょう。

そういう資産家がヨガにハマっているのは、自然な流れなのかもしれません。ヨガをしているうちに、心も体もシンプルになっていきます。そして、「足るを知る」人のもとに富が集中する。ヨガは、幸せを呼び寄せる力があるのだと思います。

誰でもすぐにできる3分間ヨガ

それではここで、ヨガの基本中の基本である瞑想をご紹介します。当社のヨガのレッスンでも、必ず瞑想から入ります。

(1)座禅を組む  あぐらをかき、足首を太ももの上に乗せます。座禅を組むのが難しい人は足のかかととかかとを合わせるように交差させるだけでも十分です。お尻を左右に動かして、床に密着させるようにしましょう。

(2)背筋を伸ばす  このとき、肩の力を抜くこと。壁にもたれかかるようにイメージすると、体の力が自然に抜けます。

(3)ムドラーをつくり、両膝に乗せる 両手の親指と人差し指で円をつくる、仏像でおなじみの手の形をヨガでは「ムドラー」と言います。力を入れないよう、ふわっと膝に乗せます。

(4)目を閉じる  理想的なのは、完全に目を閉じずに薄目を開けているような「半眼」の状態。難しいなら、軽く閉じましょう。

(5)呼吸をする  ゆっくり鼻から息を吸って、鼻から息を吐きます。丹田(おへその下10~15センチのあたり)を意識すると、大きな腹式呼吸になります。

深い呼吸を意識しているうちに、心が落ち着いていくのがわかるでしょう。深い呼吸をすることで、脳に酸素を送り込む効果があります。一日3分間、朝や夜眠る前に瞑想するだけで、頭がスッキリしてクリアになると思います。

一日一日があっという間に過ぎてしまうなか、3分間という時間の長さを体感するだけでも意味があります。意外に長く、自然と自分と向かい合う時間になるはずです。

このたった3分間の瞑想を始められるかどうかで、人生は大きく変わるかもしれません。まずは一息一息を敬虔に受け取るというところから、試してみてください。

 

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竹下雄真 [デポルターレクラブ代表]

1979年3月26日神奈川県出身。早稲田大学大学院修了。アメリカシアトルでパーソナルトレーナー研修に参加。帰国後、フリーのパーソナルトレーナーを経て、都内パーソナルトレーニングジムでマネージャーパーソナルトレーナーとして、多くの著名人やスポーツ選手、芸能人の肉体改造に携わる。退社後、大手広告代理店に在籍し、街づくりなどのソーシャルメディアやイベントを担当。その後、独立し株式会社ポジティブを設立。会社経営の傍ら、早稲田大学大学院スポーツ科学研究科スポーツマネジメントコースでスポーツビジネスを学び、スポーツ修士課程を修了。2011年5月西麻布にプライベートパーソナルトレーニングジム、デポルターレクラブをオープン。2014年よりデポルターレヨガを開始。経営者や外資系ビジネスマン、政治家、プロ野球選手、F1選手も通う人気のプログラムとなっている。


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(取材・構成:大畠利恵 ヨガトレーナー:金井俊希)

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