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オヤジの幸福論

確定拠出年金のコア:株式と債券(1)

後藤順一郎 [アライアンス・バーンスタイン株式会社 AB未来総研 主任研究員]
【第45回】 2016年1月28日
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 前回は、確定拠出年金(以下、DC)における目標設定の考え方についてお話ししました。会社が設定した目標リターンを達成するだけではインフレから年金資産を守れない可能性があること、そして、常に同じ目標を維持するのではなく、人生では局面ごとにリスクを取れる能力が変わるため、その時々に適した運用(ライフサイクル投資)をすべきだと説明しました。その設定した目標に合うように資産配分を設計することが、次のステップになります。今回は、資産配分の実践的な考え方について触れたいと思います。

まずは真似ることから始めてみる

 前回の目標設定の話の中で、コアとなる資産である株式と債券の期待リターンを算出することで資産配分比率を求められると話しましたが、そうは言っても期待リターンを算出するのには、相応の知識も必要ですし、手間もかかります。これを仕事で脂が乗っていて時間のないオヤジたちが実践するのは難しいでしょう。ではどうすれば良いのでしょうか? 答えは、DCの取扱商品のラインナップの中にあります。

 皆さんの会社のDCのラインナップの中に、「バランス型」というカテゴリーはないですか? そこには、「安定型(ローリスク・ローリターン)」「安定・成長型(ミドルリスク・ミドルリターン)」「成長型(ハイリスク・ハイリターン)」といった感じで、平均的には3種類のバランス型が導入されているケースが多いのですが、これらのバランス型の内容を真似してみるというのが、一番手っ取り早い方法だと思います。

 これらのバランス型の中身は、「安定型」の場合には、株式比率(日本と海外の合計)は20~30%程度、「安定・成長型」の場合、株式は40~50%程度、「成長型」の場合には60~70%程度が一般的です。要はこの資産配分を一つの目安にするということです。これなら簡単ですよね。これに前回説明したライフサイクルの考え方を取り入れるならば、若年世代( 20~30代)には「成長型」、ミドル世代(40~50代)では「安定・成長型」、そしてシニア世代(60代以上)は「安定型」とするのが良いと私は思います。このようにして株式比率を決めたら、残りを債券とすることで、おおまかな資産配分が決定します。ここで大事なのは、定期預金など(ここでは保険商品等を含む元本確保型)に投資する必要はないということです。

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後藤順一郎 [アライアンス・バーンスタイン株式会社 AB未来総研 主任研究員]

慶應義塾大学理工学部 非常勤講師。1997年慶應義塾大学理工学部管理工学科卒業。97年株式会社富士銀行(現 株式会社みずほ銀行)にて、法人向け融資業務に従事。2000年みずほ総合研究所に勤務し、主として企業年金向けの資産運用/年金制度設計コンサルティングに従事。06年一橋大学大学院国際企業戦略研究科にてMBA取得。同年4月アライアンス・バーンスタイン株式会社に入社。共著書に「企業年金の資産運用ハンドブック」(日本法令 2000年)、「年金基金の資産運用-最新の手法と課題のガイドブック-」(東洋経済新報社 2004年)などがある。

 


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年金支給が70歳支給になるかもしれない。公的年金ばかりか企業年金も怪しくなっている。銀行の金利も微々たるもの。平均寿命が延びるほどに老後が不安になってくる。自分で自分を守るためにどうしたらいいのか。オヤジの幸福のために自分年金について教えます。

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