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嗅覚センサーに「日本発世界標準」の期待高まる

週刊ダイヤモンド編集部
2015年10月13日
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 毎朝スマートフォンに息を吹き掛けることで健康チェックができ、病気の兆候をいち早く自分で知ることができる──。そんな未来が実現可能となる技術が開発された。

ライター大の端末に息を吹き掛けると、呼気中の物質の計測データがスマートフォンに表示される

 国立研究開発法人物質・材料研究機構(NIMS)が中心となり、開発した嗅覚センサーのことだ。膜型表面応力センサー(MSS)といい、センサー素子表面の感応膜に空気中の分子が吸着すると、対象の分子を検知する。

 人間の五感を電子化することは、今後のIoT(モノのインターネット)時代でも重要課題と考えられているが、嗅覚に関しての技術は実はこれまで世界でも確立されていなかった。というのも、嗅覚を電子化するには、不特定多数の物質が含まれる呼気から、物質をそれぞれ検知しなければならないからだ。これまでは、飲酒運転取り締まり用のアルコール検知器など特定の1種類のガス検知に機能を絞ったもの以外は、実験室でガスクロマトグラフィーという専門の大型分析装置を使って分析をするのが常だったのだ。

 MSSは、「指先程度の面積に今世界に存在するほぼ全ての種類のガスを検知するセンサーを積むことも可能になる」(MSS開発者の吉川元起・NIMS独立研究者)。一つの感応膜で複数の物質を検知でき、さらに素子自体も一つ当たり1平方ミリメートルと小さくできるためだ。さらに、センサーは半導体の基盤と同じシリコン製なので、量産すればチップ1枚を100円程度に抑えられる。従来型のレーザー光を使ったものと比べ100倍の感応度を誇り、ガス分子に対してppm(100万分の1)レベル以下での検知ができる。

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