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三谷流構造的やわらか発想法

割り箸を「比べる」ことで見えたビジネスチャンス

三谷宏治 [K.I.T.虎ノ門大学院主任教授]
【第125講】 2015年11月12日
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発想力のあるヒト・ないヒト比較:比べる編

 突然ですが、下のイラストを見て下さい。あなたは比べる発想力のあるヒト、ないヒトどちらのタイプでしょうか?

〔出所:『発想力の全技法』(2015)〕

発想は「発散と収束」からは生まれない

発想のプロセスは大抵が「発散と収束」です。ブレーンストーミング等でアイデアを出し(思考の発散)、結論に向けてまとめる(収束)、というプロセスを信じて、皆が議論を重ね、合意形成のための議論を重ねます。

 しかしその膨大な時間は、ほとんど徒労に終わります。自分の頭に頼っているだけの「ブレスト的発散」では、不十分だからです。

 そこには発見する力、発見する方法論が必要です。世の中に溢れる情報や自分で経験するさまざまな事象から、面白いアイデアを見つけ出す。その「発見」の力こそが大きな発想につながっていきます。

 もう一つの問題が「収束」を目的としたディスカッションです。

 KJ法でもそうですが、せっかく面白いアイデアがあっても、ヒトはグルーピングという作業の中で、それらのトンガリを落とし、丸めていってしまいます。グルーピングとは共通項を探すことですから、カード3枚を集約すれば、そのグループの名前はそれらの最大公約数にならざるを得ません。

 そうではなく、100のアイデアが出たなら、そこから一番尖ったものをひとつだけ選び、それを深掘り分析して本質を見極め、そこから拡げ組み合わせて新しいアイデアを創り上げることなのです。

 下手にグルーピングなど、しないこと。発見し、選択し、探究し、組み合わせる。それが正しく発想するためのステップです。発散と収束、ではありません。

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三谷宏治 [K.I.T.虎ノ門大学院主任教授]

1964年大阪生まれ、福井育ち。小1のとき読書と読みかじりを人に教える快感に目覚め、駿台予備校では教えることの技術に衝撃を受ける。東京大学 理学部物理学科卒業後19年半、BCG、アクセンチュアで戦略コンサルタントとして働く。2003年から06年までアクセンチュア 戦略グループ統括。途中、INSEADでMBA修了。
2006年から教育の世界に転じ、社会人教育と同時に、子どもたち・親たち・教員向けの授業や講演に全国を飛び回る。「決める力」「発想力」と「生きる力」をテーマに毎年8000人以上と接している。現在K.I.T.(金沢工業大学)虎ノ門大学院 主任教授(MBAプログラム)の他に、早稲田大学ビジネススクール、グロービス経営大学院、女子栄養大学で客員教授、放課後NPO アフタースクール及びNPO法人 3keys 理事を務める。永平寺ふるさと大使。
著書多数。『一瞬で大切なことを伝える技術』(かんき出版)は啓文堂書店2012ビジネス書大賞、『経営戦略全史』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)はダイヤモンドHBRベスト経営書2013第1位、ビジネス書大賞2014大賞、『ビジネスモデル全史』(同)はHBRベスト経営書2014第1位となった。
HPは www.mitani3.com

 

 


三谷流構造的やわらか発想法

発想法ってなんのために存在するのでしょう? ヒトと違うアイデアや答えを出すためです。統計的に有意な戦略なんて、定義により無価値ですし、統計的に正しい発想法なんてあるわけがありません。発想に「普遍性」や「高確率」を求めるなんてそもそも矛盾しているのです。発想法も、然り。これまでと違うものを生み出すには、新しい発想法がいま求められているのです。

「三谷流構造的やわらか発想法」

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