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三菱重工の造船新会社、多難な船出の元凶は大型客船

週刊ダイヤモンド編集部
2015年11月11日
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三菱重工船舶海洋の主力となるLNG船。客船事業は三菱重工に残すが、建造を続けるのは困難な情勢だ Photo:Mitsubishi Heavy Industries

 三菱重工業は10月30日に発表した2015年第2四半期決算で、前期までに1300億円超もの巨額損失を計上してきた客船事業で、新たに309億円の特別損失を計上した。

 損失の原因は、世界最大のクルーズ客船会社、米カーニバルグループから受注した大型客船2隻の引き渡しの遅延。三菱重工にとって深刻なのは、客船事業の赤字垂れ流しが止まらない上、客船に手間取るあまり、資源探査船やLNG船といった造船事業全体へと悪影響が波及していることだ。

 同社は造船部門のリストラの一環として、10月に長崎造船所の商船建造部門を分社化、三菱重工船舶海洋を発足させたばかりだ。横田宏・三菱重工船舶海洋社長は、「今年度は資源探査船の工期が遅れており厳しいが、来年度は黒字化したい」と発言。遅れの原因は明らかにしなかったが、「実は、客船に人員を取られ探査船建造がままならなかった」(同社関係者)というのである。実際、1隻約300億円ともいわれる探査船の引き渡しが2隻共に大幅に遅れている。

 それだけではない。客船の後遺症は、三菱重工船舶海洋の主力、LNG船にまで及んでいる。

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