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東京が壊滅する日 ― フクシマと日本の運命
【第48回】 2015年12月30日
著者・コラム紹介バックナンバー
広瀬 隆 [ノンフィクション作家]

「トテツモナイ・トリチウム」記事は
なぜ、100万PVを突破したのか?
――エッセンシャル版・緊急特別講演会
【パート4】

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ついに伊方原発の再稼働に関して、中村時広愛媛県知事がGOサインを出した。
「1977年9月30日稼働」以来、38年経った「老朽化」の心配もさることながら、中央構造線上にそびえる伊方原発の危険性については、本連載でも再三触れてきた。
同時に、2015年8月に1号機、10月に2号機が再稼働し始めた川内原発とまったく同じ「加圧水型」の原子炉は、「沸騰水型」の福島第一原発とは比べものにならない危険性があると、本連載第21回で指摘した。
壮大な史実とデータで暴かれる戦後70年の不都合な真実を描いた『東京が壊滅する日――フクシマと日本の運命』が増刷を重ね、第6刷となった。
本連載シリーズ記事も、累計330万ページビュー(サイトの閲覧数)を突破し、大きな話題となっている。
そんななか、2015年10月23日に、広瀬隆氏がダイヤモンド社で緊急特別講演会を開催。当日は南相馬出身の人や高速バスで遠くからたくさんの人が会場を訪れた。
予定の1時間を大幅に超え、2時間にわたった講演会のエッセンスを凝縮してお届けする。さらに、現況から展望される今後の原発ゼロ時代の到来について、7回の連載記事をお届けする。
では、注目の第4回をお送りしよう。

100万PV突破!
「トテツモナイ・トリチウム」の危険性

広瀬 隆
(Takashi Hirose)
1943年生まれ。早稲田大学理工学部卒。公刊された数々の資料、図書館データをもとに、世界中の地下人脈を紡ぎ、系図的で衝撃な事実を提供し続ける。メーカーの技術者、医学書の翻訳者を経てノンフィクション作家に。『東京に原発を!』『ジョン・ウェインはなぜ死んだか』『クラウゼヴィッツの暗号文』『億万長者はハリウッドを殺す』『危険な話』『赤い楯――ロスチャイルドの謎』『私物国家』『アメリカの経済支配者たち』『アメリカの巨大軍需産業』『世界石油戦争』『世界金融戦争』『アメリカの保守本流』『資本主義崩壊の首謀者たち』『原子炉時限爆弾』『福島原発メルトダウン』などベストセラー多数。

 ダイヤモンド書籍オンラインの連載第4回フクシマ原発からの放射能漏洩はトテツモナイ量に!全く報道されない『トリチウム』の危険性」と題して、トリチウムの危険性について書きました。

『東京が壊滅する日』では、紙幅の関係でトリチウムの危険性にほとんど触れませんでしたが、100万PVを突破し、私自身が驚いています。

 トリチウム水を体内に取り込んだ女性は、「催奇形性」、つまり、産まれてくる子どもの奇形が非常に増えるということがわかっています。

 ダイヤモンド書籍オンライン第37回38回39回で対談した、OurPlanet-TVの白石草(しらいし・はじめ)さんの話や、ノーベル文学賞を受賞した、スベトラーナ・アレクシエービッチさんの『チェルノブイリの祈り』にもあるとおり、1986年4月26日に起きたチェルノブイリ原発事故は、29年経った今でも、多くの犠牲者を出し続けています。

なぜ、今、最も「水」が危ないのか?

 私が今、最も心配しているのは、です。
 みなさんが、毎日どういう水を飲んでいるのか知りませんが、私は、東京の水道水は一切、信用していません。なぜなら、水道水の源流は、福島第一原発から出た放射性物質が最も多く降りつもった山岳地帯にあるからです。

 遠くの西日本から高いお金を払って、体にいい水を、取っています。
 私は高齢なのでいいのですが、孫と一緒にご飯を食べますから、孫たちを守らないといけないので、東京の水道水は、飲料と料理には一切使いません。

 今回のフクシマ原発事故で、大量の放射性ガスが山地に降り積もりました。
そこから日本海側を含めて、東日本全域に、放射能まみれの水が、流出してきたわけです。
 ですから、今、最も心配なのは、水です。

 福島で最も汚染された川が、阿武隈川(あぶくまがわ)です。
 この河口は、福島県ではなく、宮城県にあります。宮城県知事は、放射能の測定をさせなかった人物です。江戸時代には、宮城県にある河口の荒浜から、福島県の米を江戸に送りました。その河口地帯が、阿武隈川からの放射性物質をすべて受け取る危険地帯です。このような放射性物質が降りつもった山地の一帯を調べると、つまり源流がどこにあるかをすべて調べると、日本海側の最上川にも通じています。

 この中で特に心配なのは、放射能が降り積もった内陸の栃木、群馬あたりです。

 日本海側の信濃川や阿賀野川の源流を調べると、やはり汚染地帯ですから、放射能が大量に流れました。信濃川でも高濃度の汚染が確認されています。

 ですから、最終的には、河口地帯はすべて、要注意です。
 ところが、2020年東京オリンピックで、「東京湾でトライアスロンをやろう」というのです。トライアスロンは海に入って水泳をするんですよ。
頭がオカシイとしか思えません。
 安倍晋三は正気なのか?

 私も支援してきた福島原発告訴団が、加害者である東京電力の経営者を、告訴してきました。
 ついに、事故から4年半にわたって告発されてきた東電経営者たちが、2015年7月31日、ようやく「強制起訴」になりました。

 この強制起訴を決めた検察審査会の11人中、8人以上が「有罪という判断」にOKを出さないと強制起訴になりません。ですから、この意味は重いです。
 この議決をわかりやすい言葉で言い換えると、東京電力の人たちは「大量殺人罪」を犯した、ということです。

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広瀬 隆 [ノンフィクション作家]

1943年生まれ。早稲田大学理工学部卒。公刊された数々の資料、図書館データをもとに、世界中の地下人脈を紡ぎ、系図で衝撃的な事実を提供し続ける。メーカーの技術者、医学書の翻訳者を経てノンフィクション作家に。『東京に原発を!』『ジョン・ウェインはなぜ死んだか』『クラウゼヴィッツの暗号文』『億万長者はハリウッドを殺す』『危険な話』『赤い楯―ロスチャイルドの謎』『私物国家』『アメリカの経済支配者たち』『アメリカの巨大軍需産業』『世界石油戦争』『世界金融戦争』『アメリカの保守本流』『資本主義崩壊の首謀者たち』『二酸化炭素温暖化説の崩壊』『原子炉時限爆弾』『福島原発メルトダウン』『原発ゼロ社会へ! 新エネルギー論』など著書多数。


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