ロスジェネ世代の僕らは、なんだか貧乏くじばかりを引いているような気がしてならない。生まれたときはバブルの余韻が残り「勉強して良い大学に入れば幸せになれる」と厳しい受験戦争に飲み込まれたが、いざ社会に出ようとする頃には大卒だろうが高卒だろうが就職先なんてあんまりなかった。就職難は長期化し、非正規雇用者やニートが多い世代らしい。
そんな僕らから見て、気になる世代が2つある。1つはバブル世代。せっせと貯蓄に励む僕らを尻目に、人生を謳歌していらっしゃるのか、危機感がないのか、興味があるのは消費のことばかり。現在管理職を務めている上司はこの世代の人が多く、とにかく見栄っ張りで手柄を自分のものにしようとする傾向が強い気がする。もう1つがゆとり世代だ。若いので社会経験に乏しいのはまあ仕方ないとして、仕事もまだおぼつかないのに、自分の考えを主張することだけは忘れない。会社の飲み会にも参加せず、自分の仕事を終えたらさっさと帰ってしまう。
当連載では、周囲から見て「困った人」とレッテルを貼られやすいバブル世代の“バブルさん”、ゆとり世代の“ゆとりちゃん”を対象に、就職氷河期世代の“氷河期くん”(またはその他の世代)が会社の人間関係をどううまく対処すべきなのかを研究していく。親愛なるバブルさん、ゆとりちゃん、どうか温かい目で見守って欲しい。そして同志である氷河期くんには、ぜひ考え方の合わない上司&部下に対処するときに、参考にしていただきたい。
第1回は、ゆとり世代の女性で、バブル世代の女性の上司とウマが合わず、最近退職したという華原さん(仮名)に、語っていただいた。
<今回のゆとりちゃん>
華原恵美さん(仮名)
年齢:23歳
業種:出版(→現在は退職しフリーランスのライターに)
最終学歴:某私立大学卒(東京都内のミッション系大学)
住まい:実家暮らし(杉並区)
恋人:現在は居ない
プライドの高いバブルさんの
格好の餌食にされたゆとりちゃん
対談場所は下北沢のカフェ。「あんまり寝てないんですよ」と眠そうな目をこすりながらやってきた。飯をおごるから話を聞かせて、と言うと彼女は2つ返事でやってきてくれた。