カヨ子ばあちゃん式
「無駄遣いの名人」にならない究極の方法

手持ちのお金を自由に使うためには、ばかばかしいものを買ってしまった、という思いをすることが大切です。

 無駄を知るのは、自分で選んだものでの反省でなくては身につかず、大人になって“無駄遣いの名人”になって、どうしても直せぬ性(さが)を嘆かなくてはなりません。

 小遣い(1回に消費できる額)を持って、子どもの好きそうな小物・菓子を売る店につれていき、30分くらいに時間を制限して自由にさせ、

なんでも好きなものを買いなさい。そのお金を全部、使ってしまいなさい

 と言います。

 その間、決して親は口をはさまず、批判しないでおきます。

 母親は見るとなにか文句を言いたくなるものですから、その間は見ないように、他の場所で他のことをするのがいいでしょう。

 そして買ったものは、子どものほうから見せない限り見ないことです。

 なるべく安いものが数多く並んでいる店を探してください。
 親の目に映る無駄なものを、本人が無駄だと気づくまでは、本人にとっては価値のあるものなのです。すぐつぶれるオモチャ、毒々しい色のお菓子──この価値を認めないのは大人なのです。

 年に何回かこの無駄遣いができるならば、お年玉は待ち遠しいもの、お金はうれしいものになるはずです。

お年玉は貯金するものではないのです。