【竹林整備】山梨県南部町
高齢化、過疎化の影響で、厄介者となってしまった
竹という課題を観光素材とし、みんなで課題解決を図れた。

高齢化・過疎化で生じた
山村の問題解決に一役

山梨県の南部町は高齢化、過疎化が進み、間伐されていない森林が竹に侵食されている。竹林整備・竹細工の体験を通して「竹の有効活用」を学ぶプログラムだ

 山村が抱える問題の解決に一役買いながら、その地域に対する理解を深めるプログラムとして、15年11月15日「竹林整備を通して“こぴっと”学ぶ山梨県南部町の竹の有効活用」が実施された。その名称通り、参加者が現地で竹林の手入れを手伝うという内容だ。

 静岡県との県境に位置する山梨県南部町では高齢化・過疎化で竹林整備の担い手が不足し、森林の侵食被害が深刻化していた。そこで、JTB関東法人営業甲府支店は竹林整備や竹細工などを体験する同プログラムを企画。参加者と地域住民、県内の企業、JTBグループが一体となった活動を14年から開催している。

 プログラムは、竹林の整備を通じて竹の生育について理解を深めるととともに、名産品であるタケノコを使った昼食や、伐採した竹を利用して竹細工を作るなど、南部町と竹を満喫する内容になっている。これらの活動を地域の人たちの説明を受けながら一緒に行うことで、南部町への再訪を口にする参加者も多いという。

「南部町にスポットを当て、厄介者となっている竹の現状、その有効活用を参加者に伝える取り組みをJTBに企画していただけたことは非常にありがたい。今後も竹の有効活用や地域の魅力を掘り起こしながら、南部町を第二の故郷として感じられるような一流の田舎町にしていきたいですね」(南部町町長の佐野和広氏)