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三谷流構造的やわらか発想法

パリ・エトワール凱旋門から知る 戦うためのインフラ改革

三谷宏治 [K.I.T.虎ノ門大学院主任教授]
【第135講】 2016年3月31日
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凱旋門(がいせんもん)とは!

 先回、第134講ではパリ中心 シテ島にあるパリ・ノートルダム大聖堂を取り上げました。今回は、そこから西へ5.4km、シャンゼリゼ大通り西端にあるエトワール凱旋門(*1)が舞台です。

〔三谷 撮影〕

 エトワール凱旋門は、ナポレオン・ボナパルト(1769~1821)が建設を命じた戦勝記念碑です。彼は生きてその門をくぐることはありませんでしたが、門自体は1836年の完成以来、世界有数の観光地となりました。

 そこから星状に12本の通りが延びる「星(エトワール)の広場(*2)に作られたからエトワール凱旋門なのですが、ここは同時にフランスで最も交通事故の起こりやすい「交差点」でもあります。

 欧州ではroundabout(ランナバウト、仏語ではrond-point ロンポワン)という「ロータリー型の交差点」が、よく見られます。ドーナツ型のロータリーに各通りがつながり、車はそのロータリーにそろそろと入ってぐるりと周って、自分の行きたい通りに辿り着いたらロータリーを出る、というもの。

 多くは信号がなく、車が渦巻くロータリーに、入るも気合い、そこから上手く抜け出すのも気合い、といった代物です。

 エトワール凱旋門には、シャンゼリゼ通りを筆頭になんと大小12本の通りが交差しています。直径約300メートル、12叉路の交差点なのです。

エトワール凱旋門 Photo by DIREKTOR

*1 日本では「凱旋門」というとこれを指すが、戦勝記念碑である凱旋門は、パリ内でも数ヵ所ある。
*2 現在の正式名称はシャルル・ド・ゴール広場

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三谷宏治 [K.I.T.虎ノ門大学院主任教授]

1964年大阪生まれ、福井育ち。小1のとき読書と読みかじりを人に教える快感に目覚め、駿台予備校では教えることの技術に衝撃を受ける。東京大学 理学部物理学科卒業後19年半、BCG、アクセンチュアで戦略コンサルタントとして働く。2003年から06年までアクセンチュア 戦略グループ統括。途中、INSEADでMBA修了。
2006年から教育の世界に転じ、社会人教育と同時に、子どもたち・親たち・教員向けの授業や講演に全国を飛び回る。「決める力」「発想力」と「生きる力」をテーマに毎年8000人以上と接している。現在K.I.T.(金沢工業大学)虎ノ門大学院 主任教授(MBAプログラム)の他に、早稲田大学ビジネススクール、グロービス経営大学院、女子栄養大学で客員教授、放課後NPO アフタースクール及びNPO法人 3keys 理事を務める。永平寺ふるさと大使。
著書多数。『一瞬で大切なことを伝える技術』(かんき出版)は啓文堂書店2012ビジネス書大賞、『経営戦略全史』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)はダイヤモンドHBRベスト経営書2013第1位、ビジネス書大賞2014大賞、『ビジネスモデル全史』(同)はHBRベスト経営書2014第1位となった。
HPは www.mitani3.com

 

 


三谷流構造的やわらか発想法

発想法ってなんのために存在するのでしょう? ヒトと違うアイデアや答えを出すためです。統計的に有意な戦略なんて、定義により無価値ですし、統計的に正しい発想法なんてあるわけがありません。発想に「普遍性」や「高確率」を求めるなんてそもそも矛盾しているのです。発想法も、然り。これまでと違うものを生み出すには、新しい発想法がいま求められているのです。

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