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原英次郎の「強い中堅企業はここが違う!」 トップに聞く逆境の経営道

直径0.03ミリ!世界最小の手術用針を開発
役員全員を退任させた
河野製作所・4代目河野淳一社長の情熱と革新(上)

原 英次郎 [週刊ダイヤモンド論説委員]
【第19回】 2010年8月10日
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千葉県市川市、JR本八幡駅からタクシーに乗る。「河野製作所って分かりますか」と行き先を告げると、「ええ、分かります」と返事が返ってきた。車に乗ると道中、運転手さんがこう語り始めた。「この前(6月)、天皇陛下がお見えになったんですよ。それまで何を作っているか知らなかったんだけれども、すごい会社らしいね」。

こうの じゅんいち/1963年4月千葉県市川市生れ。82年4月青山学院大学経営学部入学、85年4月~87年3 月米国ボストン留学、88年3月青山学院大学経営学部卒、同年4月年千代田火災海上保険入社、91年3月同社を退社、同年9月河野製作所入社、98年12月河野製作所・代表取締役就任、99年4月クラウンジュン・コウノ代表取締役就任、現在に至る

今日登場する河野製作所は、医療用器具の専門メーカー。世界最小・直径0.03ミリの手術用針を開発した。これによって、直径0.1ミリのごく細い血管の縫合も可能になった。同社はこうしたマイクロサージャリー(微小外科手術)用の糸つき縫合針で、国内6割のシェアを占めるトップ企業だ。2009年には経済産業省の「ものづくり日本大賞」も受賞した。

河野社長は4代目。オーナー家育ちのボンボンかと思いきや、実は経営改革に大ナタを振るった。その意味では、第2の創業者ともいえる。第1回目では、経営改革の狙いを、第2回目では製品開発への思いを中心に聞いた。まずは、河野製作所の特徴から、語ってもらおう。

河野社長:商品としては、少量多品種、高付加価値のものを製造しています。当社の特徴は、製造、販売、マーケティング、企画・設計開発、海外事業まで、全部自分たちでやっているということ。製造に関しては、もちろん一部、購入する機械もあるが、工具から設備まで、基本的にすべて自前で作っています。

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原 英次郎 [週刊ダイヤモンド論説委員]

1956年生まれ、佐賀県出身。慶應義塾大学経済学部卒。
1981年東洋経済新報社に入社。金融、証券、エレクトロニクスなどを担当。
1995年『月刊金融ビジネス』、2003年4月『東洋経済オンライン』、
2004年4月『会社四季報』、2005年4月『週刊東洋経済』の各編集長などを経て、2006年同社を退社。
2010年3月ダイヤモンド・オンライン客員論説委員、2011年10月編集長、2015年1月より現職。
主な著書に『銀行が変わる?!』(こう書房)、『素人のための決算書読解術』(東洋経済新報社)。

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