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国際Aマッチデーでほぼベストメンバーが揃った新生日本代表が、パラグアイ戦勝利で最高のスタート

相沢光一 [スポーツライター]
【第119回】 2010年9月7日
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 南アW杯でベスト16の結果を残した日本代表が新たなスタートを切った。

 親善試合キリンチャレンジカップで対戦したのはベスト8進出を阻んだ因縁の相手・パラグアイ。会場の日産スタジアムは65000を超える大観衆で埋まった。

 日本協会は試合への興味をかきたてるため、リベンジマッチを用意したが、仮にリベンジでなくても満員の観客が集まったに違いない。W杯で活躍を見せた後、すぐに欧州に飛んだ本田圭佑、松井大輔、長友佑都、川島永嗣らのプレーを生で見たいという思いがファンにはある。

 新体制になった日本代表がどんな第一歩を踏み出すかという期待感もある。同じ親善試合でも、空席が目立ち、どこか冷めた空気が漂っていたW杯前とはまったく違う。かくもW杯ベスト16という結果は大きく、それを成し遂げた代表チームは魅力が倍増したのだ。

 試合も、その期待に十分応える内容があった。W杯で一躍注目されイタリアに渡った長友はさらにスピードに磨きをかけたし、松井もキレのある突破を見せた。GK川島は移籍したベルギーのクラブが連敗続きで苦しんでいるようだが、この試合ではそれを感じさせない奮闘ぶり。本田もW杯デンマーク戦のゴールとほぼ同じ位置からFKを蹴り、相手ゴールをおびやかす見せ場を作った。

 また、彼ら以上に観客を沸かせたのが香川真司だ。W杯ではサポートメンバー。代表チームに帯同しながら試合に出られなかった悔しさをぶつけるように、キレのあるプレーを見せた。なかでも見る者の度肝を抜いたのが決勝ゴールのシーンだ。

 ボールをキープしながら一瞬、香川の動き出しを待ち、ドンピシャのタイミングでパスを送った中村憲剛も見事だったが、後方からの強めのパスをスピードを落とさないようワンタッチし、シュートにつなげたプレーは非凡な才能を示すものだった。まだ21歳。移籍したドイツ・ブンデスリーガのドルトムントでもレギュラーとして活躍しており、経験を積めばさらに成長するだろう。

 また、こうしたプレーが「本気モード」のパラグアイ相手に出せたことも評価できる。W杯とは重さが違う親善試合。しかも長時間の移動を経たうえ酷暑の中でのゲームだ。モチベーションが上がらない条件は揃っていたにもかかわらず、パラグアイはW杯出場メンバー9人を先発に起用し、勝利を追求するプレーを見せた。これもW杯の決勝トーナメントで対等の戦いをした日本代表の力を認めていたからだろう。

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相沢光一 [スポーツライター]

1956年埼玉県生まれ。野球、サッカーはもとより、マスコミに取り上げられる機会が少ないスポーツも地道に取材。そのためオリンピックイヤーは忙しくなる。著書にはアメリカンフットボールのチーム作りを描いた『勝利者』などがある。高校スポーツの競技別・県別ランキングをデータベース化したホームページも運営。 「高校スポーツウルトラランキング」


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