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岸博幸の政策ウォッチ

舛添氏並みにひどい!都議会の豪華海外出張問題

岸 博幸 [慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科教授]
【第36回】 2016年6月24日
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 驚異の粘り腰を見せた舛添氏もようやく東京都知事を辞任しました。もちろん、舛添氏についてそれで一件落着としてはいけません。政治資金の私的流用についての説明責任を果たすよう、メディアは追及を続けるべきです。

 ただ、それだけでは不十分で、もう一つしっかりと糾弾すべき対象があります。それは東京都議会、特に大政党に所属している都議会議員です。その理由として、3つの問題点を指摘できます。

舛添氏の豪華すぎる海外出張を許してきたのは都議会

舛添氏問題に関して、都議会を糾弾すべき3つの理由とは?

 第一は、舛添氏の豪華すぎる海外出張の責任の一端は都議会議員にもあるということです。

 今週に入って、東京都は舛添氏の海外出張経費の内訳を公開しましたが、そこで目に付くのは個別のコストの不可解なまでの高さです。例えば、メディアでも取り上げられているように、2泊3日で北京出張したときの経費を見ると、レンタカー代が207万円、現地案内人代が150万円など、ボラれているとしか思えない異常な金額となっています。

 なぜそのようなことが起きたかといえば、これは舛添氏の責任というより、東京都の事務方の責任です。大臣秘書官時代の経験から、舛添氏は宿泊するホテルを選ぶことはあっても、細かい経費の単価までチェックしたとは到底考えられないからです。

 では、なぜ事務方がそのような無駄を平気でするのかというと、今まで同じことをやってきたからに他なりません。知事外遊予算は例えば2015年度で2億4000万円とかなりの規模ですが、事務方からすれば毎年の外遊予算を削られないように使い切ろうとするはずなので、ボラれても意に介さないでしょう。実際、過去には石原都知事の時代にも同様な豪華すぎる海外出張が何度か問題になっています。

 逆に言えば、過去のそうしたときに都議会がこの問題をしっかりと取り上げて厳しいルールを設定していれば、舛添氏の非常識な海外出張は起きなかったと言えるのです。その意味で、舛添氏の海外出張での非常識な経費については、それをこれまでしっかりと糾弾せずに許容してきた都議会議員にも大きな責任があるのです。

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岸 博幸 [慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科教授]

1986年通商産業省(現経済産業省)入省。1992年コロンビア大学ビジネススクールでMBAを取得後、通産省に復職。内閣官房IT担当室などを経て竹中平蔵大臣の秘書官に就任。不良債権処理、郵政民営化、通信・放送改革など構造改革の立案・実行に関わる。2004年から慶応大学助教授を兼任。2006年、経産省退職。2007年から現職。現在はエイベックス・マーケティング株式会社取締役、エイベックス・グループ・ホールディングス株式会社顧問も務める。

 


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小泉政権時代に竹中平蔵氏の秘書官を務め、数々の構造改革を立案・実行した岸博幸氏がテレビや新聞が決して報じない知られざる政治の裏側を暴きます。

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