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【愛媛県】「のんびり」とした気質が強い一方、「情報通」の側面も

都道府県データ:Vol.7

岩中祥史 [出版プロデューサー]
【第7回】 2008年11月7日
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 ひと口に「県民性」と言っても、全体が単一の県民性で特徴づけられる県よりも、地域ごとで気質が異なるほうが普通である。これは、現在の「県」が、江戸時代以来の「藩」がいくつかくっついて成立しているところもあれば、地理的な事情で交流が薄く、地域ごとに独自の気質が培われていったケースも多いからだ。

 愛媛県の場合は前者で、県内は大きく、東予、中予、南予の3エリアに分かれ、それぞれに特有の地域性が見られる。今でも、東予の人々は活動的、中予は温和、南予は陽気な人が多いといわれる。

のんびり、開放的だが
情報通で芯は強い

 それでも全体に共通する気質もあり、愛媛県人が時間を多く使う事柄は、仕事や学業(47都道府県中44位。社会生活基本調査)より趣味・娯楽(同第1位)というデータがある。

 瀬戸内海に面し温暖な気候に恵まれているため、のんびりとした気質が強いのだろう。といって遊び呆けているわけではなく、教養志向は人一倍強い。事実、メディアとの接触時間は第2位(同調査)で、情報に対しては非常に敏感なことをうかがわせる。そのせいか、「流行を気にしない」という人の割合が全国でいちばん少ない(NHK全国県民意識調査)。

 この地域は水上交通が盛んだったこともあって、古くから開けていた。松山の道後温泉はわが国最古の温泉として知られている。当然、畿内の情報も早くから入ってきていたに違いない。国内で最先端を走っている分野も多く、月賦販売なるものを考案したのは東予・今治の商人である。

 また、中国・朝鮮など、アジア大陸との交流の歴史も長く、意外なほどに国際感覚がある。そのため、人付き合いの面でも開放的だ。その意味では、余裕があるのかもしれない。

 しかし、のんびりとした見かけ、気さくな態度に気を緩めると、思わぬ逆転攻勢を受け、後ずさりさせられる場面も見られそうだ。主に海上という限られた場であっても、国内外の人々と長らく接してきたことによって鍛えられた芯の強さはかなりのもの。「愛媛」とは「美しい女性」の意味だが、きれいなバラにはなんとか…とも言うし。

◆愛媛県データ◆県庁所在地:松山市/県知事:加戸守行/人口:146万7815人(2005年10月)/面積:5677km2/農業産出額:1336億円(2004年)/県の木:マツ/県の花:みかんの花/県の鳥:コマドリ/県の魚:マダイ

データはすべて、記事発表当時のものです

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岩中祥史 [出版プロデューサー]

1950年、愛知県生まれ。東京大学文学部卒。出版社に勤務後、独立して編集企画会社エディットハウスを設立し、現在、代表。著書に、最新刊『日本を変える「名古屋脳」』(三五館)、『アナログ主義の情報術』(梧桐書院)、『出身県でわかる人の性格』『札幌学』、『博多学』、『名古屋学』(新潮文庫)などがある。各県の気質を調査した、現代県民性評論の第一人者。

 


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