スマートエイジングライフ
自律神経を整えると仕事がうまくいく 小林弘幸
【第2回】 2016年8月12日
小林弘幸 [順天堂大学医学部教授、日本体育協会公認スポーツドクター]
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なぜ一流スポーツ選手は緊張しても結果が残せるのか

一流スポーツ選手の集中力の秘密は“自律神経”にありました

 現在開催中のリオオリンピックでは、日本勢も水泳や柔道などで続々とメダルを獲得し、盛り上がりを見せ始めています。

 彼らは大きな大会の場でベストパフォーマンスを発揮し、結果を残していますがこれにも自律神経が大きく関わっていることをご存じでしょうか?

 私はこれまで、スポーツトレーナーとして一流スポーツ選手へのアドバイスも行ってきました。彼らに必要となるのは、試合時に練習で培ってきたパフォーマンスを最大限引き出すことです。どれだけ日々練習を積み重ねたとしても、本番でその成果を発揮できなければ評価されません。そのため、「自分の実力を100%出す」ためのトレーニングを日ごろから行う必要があるのです。自分の実力を100から120に伸ばすことより、100ある力を安定して90出せるようコンディションを整えることの方が、本番のパフォーマンスを上げることに効果的なのです。

 実はこれ、ビジネスマンにも同じことが言えます。日頃からハイパフォーマンスを出すことができるよう自らをコントロールできれば、仕事の効率や成果が格段にアップしていくのです。

一流スポーツ選手は
自律神経が最高に整っている

 では、実際にスポーツ選手は何をしているのか、というお話をしましょう。

 キーポイントは先ほど挙げた「自律神経」です。スポーツの試合中は緊張状態にあるので、交感神経が高まっています。もちろん、交感神経は体にアクセルをかける働きを担うので、試合中に交感神経が高まることは悪いことではありません。

 ただし、交感神経だけが常に高まった状態でいると体が極度に緊張し、本来の実力を発揮することができないのです。つまり、実力を100%出すコツは、気持ちを高揚させながらも、どこかリラックスした気持ちを保ち、冷静でいることです。

 そのような状態を作るときに注目すべきなのが副交感神経です。交感神経と副交感神経の両者がとても高いバランスで働くことにより、パフォーマンスを最大限引き出すことができるのです。

小林弘幸 [順天堂大学医学部教授、日本体育協会公認スポーツドクター]

1960年、埼玉県生まれ。87年、順天堂大学医学部卒業。92年、同大学大学院医学研究科修了。ロンドン大学附属英国王立小児病院外科、トリニティ大学附属医学研究センター、アイルランド国立小児病院外科での勤務を経て、順天堂大学小児外科講師・助教授を歴任する。自律神経研究の第一人者として、プロスポーツ選手、アーティスト、文化人へのコンディショニング、パフォーマンス向上指導にかかわる。

著書『聞くだけで自律神経が整うCDブック』(アスコム)が70万部を突破。その他にも著書多数。また、日本テレビ「あのニュースで得する人損する人」、日本テレビ「世界一受けたい授業」、テレビ朝日「林修の今でしょ!講座」、テレビ朝日「たけしの健康エンターテインメント!みんなの家庭の医学」などにも出演。

 


自律神経を整えると仕事がうまくいく 小林弘幸

重要な会議、締め切りの迫った資料、複雑な人間関係……。ビジネスパーソンは過度なストレスにさらされつつ、成果を出し続けなければいけません。では、ストレスフルな状況下で成果を出せる人、出せない人の違いは何なのでしょうか?

自律神経の第一人者として数々の著作があり、トップアスリートや著名人の健康指導に携わる、順天堂大学医学部・小林弘幸教授が、ストレスに振り回されずにハイパフォーマンスを維持する方法を解説します。

「自律神経を整えると仕事がうまくいく 小林弘幸」

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