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グローバル仕事人のコミュ力 澤円

プレゼン下手な人に欠けている“2つの要素”

澤 円 [日本マイクロソフト マイクロソフトテクノロジーセンター センター長]
【第3回】 2016年8月25日
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 みなさんこんにちは、澤です。前回は、プレゼンテーションを構成する「三層構造」をご紹介しました。

 三層構造は、以下の通りです。

 「ビジョン」
 「核」
 「話術」

 プレゼンというと、「話術」にばかりに目が行きがちですが、本当にプレゼン技術をアップさせるには「ビジョン」と「核」という前段階を磨くことが必要です。しかし、この「ビジョン」と「核」を見落としている人は意外と少なくありません。そこで今回は、それぞれの層について深掘りしていきたいと思います。

プレゼンの「ビジョン」とは

あなたのプレゼンには「ビジョン」と「核」がありますか?

 「ビジョン」という言葉は、様々な場面で使われます。

 大企業のエグゼクティブの方々が、株主総会や年初のあいさつで「経営ビジョン」という形で発表したり、政治家の方々の所信表明演説の中で「政策ビジョン」を語ったり。成長しているベンチャー企業を興した方々は、「企業ビジョン」を作ることに心血を注ぐことで、一緒に成長する仲間を増やしたり、投資家の心を掴んだりしています。

 私の勤務するマイクロソフトでも、「ビジョン」はとても重要視されており、私がコンサルタントをやっていた時も「まず、顧客とビジョンを作成し合意すること」が徹底されていました。

 では、この「ビジョン」とはいったい何者なのでしょうか?

 ビジョンとは、「自分で作る将来像」であり「究極の理想の姿」のことです。「こうなりたい」「こうしたい」「こう変えたい」と言った熱意が言葉になったものをビジョンと呼ぶことができます。そう、ビジョンに不可欠な要素とは、「未来」なのです。

 では、プレゼンにおける「ビジョン」=「未来」はどう考えればよいのでしょうか。

 私は「プレゼンが終わった後、聴衆がどのような状態になっていれば成功なのか」を定義することだと思っています。さらに言えば「プレゼンの後で聴衆が言動・行動・習慣を変える」までいけば最高です。その姿を描くこと、これがすなわちビジョンだと思っています。

 プレゼンテーションは相手の貴重な時間を割いてもらい、提供するものです。その場で楽しんで終わり、というのも一つの在り方なのかもしれませんが、この連載はビジネスマンとしてより高みを目指している方ばかりだと思います。そういう皆さんには、ぜひとも世の中を変える原動力になってほしいと願っています。

 プレゼンはそのための絶好の機会。生かさない手はありません。そのためには、「このプレゼンを聴いていた人たちが、席を立った瞬間から何らかの行動を起こす」ことを念頭にプレゼンをしなくてはなりません。それも、聴いた人たちが「仕方がなく行動に移す」のではなく、「自分の意志で動く」状態にしなければ、真の成功とは呼べないでしょう。

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澤 円 [日本マイクロソフト マイクロソフトテクノロジーセンター センター長]

立教大学経済学部卒。生命保険のIT子会社勤務を経て、1997年、マイクロソフト(現日本マイクロソフト)に転職。情報共有系コンサルタントを経てプリセールスSEへ。競合対策専門営業チームマネージャ、ポータル&コラボレーショングループマネージャ、クラウドプラットフォーム営業本部本部長などを歴任。2011年7月、マイクロソフトテクノロジーセンター センター長に就任。著書に「外資系エリートのシンプルな伝え方」がある。Twitter:Madoka Sawa (@madoka510)

 


グローバル仕事人のコミュ力 澤円

グローバル化が進む現代において、ますます必須になるコミュニケーション力。グローバルに活躍できる人は、どう“コミュ力”を磨いているのでしょうか。マイクロソフトテクノロジーセンターのセンター長として、エグゼクティブお向けに、さまざまなプレゼンテーションを行い、同社でトッププレゼンターの地位を確立している澤円さんが、そのスキル・知見を出し惜しみなく紹介します。

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