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民主党政権が実現すると、何がどう変わるか? 神保哲生

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圧勝した民主党政権の最大の使命は「ガバナンスの回復」

総選挙は、過半数をはるかに超える308議席を獲得した民主党の圧勝に終わった。この結果を受け、『民主党が約束する99の政策で日本はどう変わるか?』の著者・神保哲生氏に民主党政権の今後の展望や課題について語ってもらった。


──まずは選挙結果を受けての印象は?

 ここまでの圧勝を民主党がどう受け止めるかが気になる。自民党の無策ぶりに愛想をつかした有権者たちが、民主党の政策に期待し支持を寄せた結果の勝利だと受け止めれば、さっそく明日からでも公約の実現に取りかかろうとするだろう。

 だが、大勝に浮かれるようなことがあると心配だ。自民党があまりにも議席を減らしたので、当分民主党の脅威にはなりそうもない。そのような状況の下で、無理に国民に不人気な政策や、激しい抵抗に遭うことが予想される政策を急いで実行する必要はないと考えてしまうと、大勝したことがむしろ仇となるかもしれない。

 また、今回新たに当選した百数十人の新人議員たちが、これまで民主党が積み重ねてきた政策や理念をどれくらい理解しているかも気になるところだ。新人の多くはいわゆる「小沢チルドレン」であり、「政策よりも地元まわりを」という小沢一郎氏の考えのもと、旧来型のドブ板選挙を戦ってきた人が多い。彼らの党の政策に対する理解の度合いによっては、選挙前と選挙後の民主党は異なる政党になってしまう可能性さえある。この圧勝は党そのものを変質させかねないほどのインパクトを持っているということだ。

 私は、多くの有権者は民主党が公約を実現することを期待して票を投じたと考えるが、あまりにも勝ちすぎたことで、民主党自身が政策の重要性を見失う恐れがある。それを防ぐためにも、有権者やメディアは、今後も民主党に対して、公約の実行を迫っていくことが大切だろう。

 アメリカでは、自分が投票した議員の行動に不満があったり、議員に浮かれた様子が見られたりすれば、有権者が議員事務所にクレームの電話を掛けたりファックスを送ったりすることは日常茶飯事だ。日本にはそういうカルチャーがないので、そこまでは望まないにしても、議員や党のサイトを通じてメールを出したりすることは簡単にできる。民主党が標榜してきた「市民の参加」という意味からもそうした動きが出てくることが望ましい。

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著者プロフィール

神保哲生
(ジャーナリスト)

1961年生まれ。コロンビア大学ジャーナリズム大学院修士課程修了。AP通信などを経て1994年独立。以来、ビデオジャーナリストとして活躍。2000年1月、日本初のニュース専門インターネット放送局『ビデオニュース・ドットコム』を設立し代表に就任、現在に至る。

この連載について

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