グーグルが提示した デジタル社会の「穏当な近未来図」
グーグルのデジタル化構想は、紙の本の世界は可能な限りそのままに、デジタルデータのメリットが付加されるような制度設計となった。出版社と著者にとっても、「極めて穏当な近未来図」と言えそうだ。
(最終回/2009年08月26日)
国会図書館の動きは、グーグルへの対抗手段か
国会図書館による蔵書デジタル化構想には、経済産業省がバックアップする動きもあり、「国策」とも言えるほどになってきた。それでは、この「国策」にのって「ジャパン・ブック・サーチ」は実現するのだろうか。
(第9回/2009年08月12日)
グーグル和解案は、デジタルならではの利用方法を提唱するもの
「本」の「デジタル化」において、グーグルは従来の商業出版市場との共存とともにデジタルならではの新しい利用を提案している。それに対して日本の国会図書館構想では、その段階に至っていないように思う。
(第8回/2009年07月29日)
グーグル和解問題を国会図書館の動きから考える(2)
デジタル化へ積極的に動き出した国会図書館だが、本文をテキストデータ化しておらず、グーグルとは似て非なるところがある。その背景には、著作権制度に宿る「権利の保護」と「利用」のジレンマがあるようだ。
(第7回/2009年07月15日)
グーグル和解問題を国会図書館の動きから考える(1)
改正著作権法が成立し、国会図書館は蔵書のデジタル化に向けて積極的な動きを見せている。これは日本での、インターネット時代における著作物流通のあり方について1つの回答といえる。
(第6回/2009年07月01日)
和解によって設立される版権登録機構は、グーグルの立場を磐石にする
和解案により設立される版権登録機関。権利行使や利益分配は、権利者自身が版権登録機関に対して自らの情報を提供しない限り実現できず、グーグルは労せずして700万冊に及ぶ書籍の権利情報を入手できることになる。
(第5回/2009年06月17日)
グーグル問題が日本の出版社につきつけた「絶版」の定義
グーグル和解案の日本における「絶版」の定義が明らかになった。日本の書協データベースやアマゾンの取扱状況に判断されるとのことだ。そこで問題になるのが、「品切・重版未定」商品を「絶版」と扱うか否かだ。
(第4回/2009年06月03日)
和解によって、出版社と著者はどのような権利を得るか
グーグルとの著作権問題が和解しても、グーグルがデータベースをすべて「タダ」で使えるわけではない。権利者には、グーグルが得た収入から一定割合が分配され、使われ方についても異議を唱える権利が与えられる。
(第3回/2009年05月26日)
グーグルが「和解」で膨大なコスト負担しても得たいものとは
グーグルは書籍データベース化をめぐる訴訟の「和解」により、膨大なコストを負担することになる。データベース化をどのように使うのか、そしてコストを回収するための収益モデルとはどういったものなのだろうか。
(第2回/2009年05月12日)
日本の出版社を突如襲った “想定外”の和解問題
グーグルの書籍データベース化をめぐる著作権訴訟問題。突如起こったこの問題は米に留まらず日本にも波及しており、グーグルは「和解に対する態度を今年5月5日までに示せ」と一方的に迫っている。
(第1回/2009年04月30日)
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著者プロフィール
- 村瀬拓男
(弁護士)
1985年東京大学工学部卒。同年、新潮社へ入社。雑誌編集者から映像関連、電子メディア関連など幅広く経験をもつ。2005年同社を退社。06年より弁護士として独立。新潮社の法務業務を担当する傍ら、著作権関連問題に詳しい弁護士として知られる。
この連載について
グーグルの書籍データベース化をめぐる著作権訴訟問題は、当事国の米に留まらず日本にも波及している。本連載では、このグーグル和解の本質と、デジタル化がもたらす活字ビジネスの変容を描いていく。
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