それでは、ストレスへの免疫力を高める3つの「護心術」を紹介しましょう。
(1)自分で自分を励ます [チア・アップ]
これは、だれでも無意識にやっていることだと思います。たとえば、疲れているときや精神的につらいときに、
「結果は思わしくないかもしれないけど、自分なりに精一杯やった」
といった言葉で自分自身を励ますと、自信を失いかけそうな気持ちが消えて、前向きになれることがあるはずです。
こうした自分自身を励ます言葉をもっておくことは、立派なストレス対策になるのですが、そのボキャブラリーの中に、「まあ、いいか、このへんで」という言葉も入れておいてください。いつも前向きでいると、かえってストレスになってしまうからです。ほっと力を抜くための言葉も、自分を励ます言葉の一つなのですから。
(2)対話によって気持ちを分かち合う
[シェア・アンド・アンダースタンディング]
悩みがあるとき、あるいは、問題やトラブルが生じたときに、自分一人で抱え込まずに、ほかのだれかに相談するようにします。それによって、自分の気持ちを分かち合い、つらさや不安を減らしたり、問題解決につなげたりすることができます。
ストレスがたまっていると、自分の気持ちを相手に伝えるのは面倒だし、苦痛です。それに、相手の意見を聞いて、受け入れるのにも根気が要ります。でも、あえてそれをすることで、自分の気持ちを理解してもらうことができれば、理解してもらえた安心感で心にゆとりが生じて、一人で抱え込んでいた問題を客観的にとらえることができ、ココロを健康に保つことができるはずです。
(3)プライベートで緊張をほぐす [アイスブレイク]
趣味やスポーツをするのは、緊張をほぐすのにとても効果があります。
「休日出勤するほど忙しいのに、それどころじゃない」と言う人もいるとは思いますが、これをしないと、仕事に飲み込まれて、ココロも体もストレスでガチガチになってしまいます。特に、仕事からプライベート、プライベートから仕事という循環を意識して行なうことは、自分にとってのビタミン剤になります。
プライベートの時間をもつのが難しい人もいるとは思いますが、あえてつくろうと努力することが、ストレスへの免疫力を高めるのです。