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負けないビジネス交渉術

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「イエス」の時でも、切り札は「イエス・イフ」だ!

 最初に相手が提示してきた条件が受け入れられるときでも、すぐに飛びつかない。「イエス」と答えず、「ついでにもっと相手から果実を得よう」と条件をつけて返事をしてもよいのだ。物は試し。相手は、その追加した条件も呑んでくれるかもしれない。

 交渉の場では、つねに成果を最大化するように心がける。さらに、面白いことに、条件をつけて返事をしたほうが、相手も喜ぶのだ。

 なぜか。例を用いて説明する。

 電気店において、客が大型液晶テレビを買おうとしているとき。店頭表示には22万円とある。

  「この大型液晶テレビを20万円で買いたい」
  「わかりました。20万円で売りましょう」

 交渉することなく取引は成立する。しかし、こういったとき、客とすれば、
  「最初に『20万円で買いたい』と言わなければよかった。交渉を15万円からスタートすべきだった。18万円くらいで買うことができたに違いない」と思う。後悔を抱えたまま取引を終える。これはすでに説明したとおりだ。

 実は、それは電気店にとっても同じ。客の最初の言い値で売ることにオーケーしたあと、「もしかしたら、もっと高く売れたかな」と思う。このように売った側も後悔の気持ちを抱えることになる。

 つまりお互いが結果に満足できない。それならば、電気店としても、最初の提案を受け入れてはいけない。

  「この大型液晶テレビを20万円で買いたい」
  「(このまま交渉せずに20万円で売ってもよい。しかしついでにテレビ台も買ってもらえるか試してみよう…と思いつつ)わかりました。もし、この3万円のテレビ台も買ってくれたら、この大型液晶テレビを20万円で売ります。合計23万円になりますが」

 「(そうか、やはり店頭価格が22万円のテレビだから、それを20万円で売ってくれというのは虫がよすぎたか…と思いつつ)うーん、テレビ台とあわせて合計22万円にしてくれないか」

 「わかりました。22万円で売りましょう」

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著者プロフィール

大橋弘昌
(ニューヨーク州弁護士)

米国ニューヨーク州弁護士。日本国外国法事務弁護士。66年生まれ。慶応義塾大学法学部卒業、サザンメソジスト大学法科大学院卒業。西武百貨店商事管理部、山一證券国際企画部を経て、渡米しニューヨーク州弁護士資格を取得。米国の大手法律事務所ヘインズアンドブーン法律事務所にて5年間プラクティス後、2002年に大橋&ホーン法律事務所を設立。

この連載について

日系企業100社が頼りにする在米敏腕弁護士の交渉ノウハウを初公開!交渉下手な日本人は交渉が始まる前から負けている。駆け引きのセオリーを明かす。

大橋弘昌氏の人気著書「負けない交渉術」

ニューヨークで活躍する敏腕日本人弁護士が、ビジネスに即効で使える交渉ノウハウを伝授。「ノーと言うな、イエス・イフと言え」「ボトムラインにはもっと下があると思え」「自分の主張は円換算して伝えよ」など50項目を厳選。どんな相手とも「ウィン・ウィン」の関係を築く駆け引きのセオリーを明かす。1429円(税別)

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