
生産年齢人口の減少により、売り手市場となった採用環境で注目されているのが「積み上げ型面接」だ。企業と候補者の両方にメリットをもたらす高度化した面接の形とは。その有効性に迫る。
採用の伸び代は「内定承諾率の改善」にある
採用活動において、多くの企業がいまだに母集団形成に躍起になっているが、労働人口が減少する現代、そこは伸び代がない領域だ。
それよりも目の前にいる候補者の「内定承諾率の改善」への発想の転換が求められている。
特に働き手不足の時代、採用期間の長期化は致命的だ。エンジニア採用をはじめ、スピードが重視される昨今の採用活動では、選考の遅れが優秀層の流出を招くため、無駄のないスムーズな申し送りと選考の高度化が極めて重要となる。
そこで注目されるのが「積み上げ型面接」だ。代表的なメリットは以下の2点にある。
【1】 面接内容のブラックボックス化を解消し申し送りを高度化
従来の「感想」ベースの申し送りを廃し、面接での「事実」をありのままに共有。質問の重複を防ぎ、次の面接官は「初対面な気がしない」ほど本質的な対話を行える。選考のタイムロスや不信感を防ぐ定性的効果は大きい。
【2】 面接を「アトラクトの時間」へ転換
情報共有の高度化で生まれた時間を、候補者への「魅力付け(アトラクト)」に充てる。候補者の思いに寄り添うことで深い共感を生み、確実な意向醸成へとつなげられる。
この手法により、実に「面接回数46%削減」という驚異的な定量的効果が実証されている。
では、はたして無駄のない高度な選考と内定承諾率アップを両立させる「積み上げ型面接」を実化するにはどうしたらよいのか。
GAFAMも採用する手法を日本流にアレンジした「積み上げ型面接」について、掘り下げていく。