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「検察は再び小沢案件に着手する」
~小沢一郎・民主党幹事長不起訴について弁護士・堀田力氏に聞く

―政治資金管理団体である陸山会を巡る政治資金を政治資金報告書に虚偽記載したとして、政治資金規正法違反で告発されていた小沢一郎・民主党幹事長が嫌疑不十分で、不起訴となった。

堀田力(ほったつとむ)
弁護士・さわやか福祉財団理事長。1934年京都府生まれ。京大卒。61年に検事となり東京地検特捜部時代にロッキード事件を担当、故田中角栄元首相の5億円収賄容疑の立証に尽くす。91年法務省官房長を退任。以後、弁護士活動の傍ら、ボランティア活動の組織設立や方法論の普及に努める

 この結果は、意外ではない。検察は、小沢氏の立件、起訴は難しい、だがやらなければならない、という認識で臨んだはずだ。そして、やれるだけのことはやった、という結果だろう。

  昨年11月に告発された時点で、今年1月の通常国会開始までに秘書3人の嫌疑を含めた結論を得たいと当然、考える。内偵などを進め、年明けすぐに小沢氏に事情聴取の要請をした。ところが、応じてくれない。

 検察は非常に困ったと思う。秘書3人を起訴できたとしても、小沢氏を事情聴取なしに大した捜査もせずに、上申書の提出を受けて軽い処分などですませてしまったら、“金丸ペンキ事件”()の二の舞になりかねない。検察は国民から凄まじい批判を浴びることになる。

 一方で、秘書たちを逮捕し、強制捜査、がさ入れを行えば、小沢氏の嫌疑は濃くなり、起訴されるのではないかという観測が高まるのは必至だ。

  だが、政治資金報告書の虚偽記載、不記載は、実務当事者の秘書たちの行為はすぐに明らかにできるが、共犯の立証は極めて難しい。秘書たちは命がけで否定する。携帯やパソコンなどに証拠が残っている可能性は、限りなく小さい。

  検察は引くも地獄、進むも地獄だが、進んだ結果小沢不起訴となってもやむなし、引いて何もしないで浴びる批判の方がはるかに大きく、国民の信頼を失ってしまう、という判断をしたのだろう。

  結局、想定内のもっとも悲観的なシナリオとなってしまったということだ。

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著者プロフィール

辻広雅文
(ダイヤモンド社論説委員)

1981年ダイヤモンド社入社。週刊ダイヤモンド編集部に配属後、エレクトロニクス、流通などの業界を担当。91年副編集長となり金融分野を担当。01年から04年5月末まで編集長を務める。主な著書に「ドキュメント住専崩壊」(共著)ほか。

この連載について

政治・経済だけではなく、社会問題にいたるまで、辻広雅文が独自の視点で鋭く斬る。旬のテーマを徹底解説、注目の連載です。

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