2022.1.25
中国が「三人っ子政策」に走る危機感と裏腹に、人口減少が止まらない理由
2021年の中国の出生数は、1062万人だった。1949年の建国以来、最低水準だ。人口ピラミッドは15歳未満の年少人口が減り、65歳以上の老年人口が増加する「逆三角形型」が鮮明化しつつある。共産党政権は少子化を食い止めるために「三人っ子政策」を実…
多摩大学特別招聘教授
1953年神奈川県生まれ。一橋大学商学部卒業後、第一勧業銀行(現みずほ銀行)入行。ロンドン大学経営学部大学院卒業後、メリル・リンチ社ニューヨーク本社出向。みずほ総研主席研究員、信州大学経済学部教授、法政大学大学院教授などを経て、2022年4月から現職。著書は「下流にならない生き方」「行動ファイナンスの実践」「はじめての金融工学」など多数。
2022.1.25
2021年の中国の出生数は、1062万人だった。1949年の建国以来、最低水準だ。人口ピラミッドは15歳未満の年少人口が減り、65歳以上の老年人口が増加する「逆三角形型」が鮮明化しつつある。共産党政権は少子化を食い止めるために「三人っ子政策」を実…
2022.1.18
世界経済全体で物価上昇圧力が高まっている。米連邦準備制度理事会(FRB)は、「利上げ」とバランスシートの縮小による「流動性の吸収」を急ぐ考えに転じた。今後、米国を中心に金融緩和から金融正常化へとシフトすることによって金利が上昇し、世…
2022.1.11
毛沢東に次ぐ中国の最高指導者としての立場を確立したい、習近平国家主席。今後のシナリオの一つとして、中国のゼロ・コロナ運営によって、半導体の需給がさらに引き締まり、米国や欧州各国、わが国による「半導体争奪戦」が激化する可能性がある。
2022.1.4
次世代の仮想空間である「メタバース」が注目を集めている。インターネットを使いこなせる人や企業と、そうではない経済主体の差が広がる「インターネット・デバイデッド」、あるいは「デジタル格差」と呼ばれる状況が出現したように、メタバース市…
2021.12.28
カーボン・クレジットの取引が盛り上がり、既にバブルの様相を呈している。一例が航空業界だ。二酸化炭素1トン当たりのクレジット価格は、21年1月4日の80セントから11月10日には8.35ドルに上昇した。価格高騰の原因の一つは、世界で統一されたルー…
2021.12.21
日本工作機械工業会によると、11月までの年初来の受注額は、前年同期比で内需が56.8%増、外需は84.9%増だった。東南アジアで電気自動車と半導体の直接投資が増えているのが背景だ。中国から移管した生産拠点をさらに別の国に移す企業が増加し、世…
2021.12.14
インテルは自前で設計・開発し、微細化(ロジック半導体などの回路線幅を小さくする製造技術)を進めて最新の生産体制を整える、「垂直統合」のビジネスモデルを急ピッチで見直している。その姿勢に、わが国企業が学ぶべき点は多い。詳細は後述する…
2021.12.7
日産自動車が11月末、今後5年間で2兆円を投資し、電気自動車(EV)の開発を加速させる戦略を発表した。背景にはカルロス・ゴーン氏がトップだった時代の「負の影響」を払拭(ふっしょく)し、EV開発によって次のステージで巻き返しを図る意図がある…
2021.11.30
11月から国内の自動車生産台数が回復し始めた。にもかかわらず、日本株の上値は重い。対照的に、米国の株価は最高値を更新し続けている。カネ余りの影響に加えて、GAFAM(Google、Amazon、Facebook、Apple、Microsoft)等のIT先端企業が経済運営の…
2021.11.23
トラック・バスメーカーのいすゞ自動車は、電気自動車(EV)のトラックの量産を目指している。いすゞは、航続距離の短さというEVトラックの課題を克服する技術的なブレークスルーの実現にめどをつけたようだ。それは、ハイブリッド車(HV)技術を重…
2021.11.16
習近平国家主席が「歴史決議」を採択した。まさに中国が新しい時代に足を踏み入れるとの宣言だ。新時代に向かう経済では、「共同富裕(国全体で豊かになる考え)」が重視され、民間企業への締め付けは強まることが懸念される。習氏は経済活動の一部…
2021.11.9
中国経済の減速が一段と鮮明だ。(1)不動産市況の悪化、(2)不安定な電力供給、(3)コロナ感染再拡大、(4)経済よりも政治を優先する政策という4つの重しによって、中国経済はさらに減速するだろう。
2021.11.2
ソニーはモバイルやオンラインゲーム開発のGSN Gamesを米スコープリーに約10億ドルで売却すると発表した。今後の注目は、ソニーの選択と集中が成果につながるか否かだ。世界経済の変化は激烈を極めている。ソニーといえども変化への対応が遅れれば…
2021.10.26
キオクシア(旧東芝メモリ)とキヤノン、大日本印刷がコンソーシアムを組んで、「ナノインプリント」と呼ばれる半導体回路形成の新しい技術の実用化を目指している。この技術を期待通りに開花させることができれば、日の丸半導体の「逆襲」も実現可…
2021.10.19
中国の不動産業界で、いよいよバブル崩壊が現実味を帯びてきた。大手の恒大集団(エバーグランデ)に続き、いくつかのデベロッパーのデフォルト懸念が一段と高まっている。中国経済が急減速すると、2015年に起きた「チャイナショック」の再来という…
2021.10.12
岸田政権は分配をより重視し、令和版所得倍増計画を打ち出している。が、本当にわが国経済は回復過程を歩めるのだろうか。1960年に池田内閣が所得倍増計画を発表した当時、わが国経済は高度成長期にあった。需要は供給を上回っていた。しかし現在、…
2021.10.5
世界的にエネルギー価格が上昇し、インフレの足音が忍び寄っている。特に石炭価格の上昇が鮮明で、各国が石炭をし烈に奪い合っている。世界全体でエネルギー資源、自動車、生鮮食料品などの供給が、需要に追い付いていない状況だ。10月から、わが国…
2021.9.28
中国の不動産大手・中国恒大集団(エバーグランデ)のデフォルト(債務不履行)リスクが高まっている。習近平国家主席をトップとする共産党指導部が、同社を全面的に救済するかは不透明だ。公的資金を用いて救済するとなると、富裕層である民間企業…
2021.9.21
菅義偉首相の退陣表明をきっかけに、日本株が上昇の勢いを強めている。海外投資家の日本株に対する見方が変化したのだ。ただ、期待先行で株価が上げた分、今後、新政権に失望感が出るようだと、株価上昇トレンドの継続は難しいはずだ。世界経済の供…
2021.9.14
ホンダは米ゼネラルモーターズ(GM)との提携を強化する。目的の一つは、EVの共通化など「規模の経済」の発揮だ。加えて、「企業風土変革の起爆剤」としての側面もある。組織が過去の成功体験に浸ると、新しい取り組みを志す思考は停止する。ホンダ…
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