クライアント企業と同じ熱量で社会の未来像に向き合い、人起点の好循環を生み出す

「サステナビリティ経営のアジェンダ(課題)が多岐にわたり、そのアジェンダごとにステークホルダーとのエンゲージメントを高める必要があるため、どこから手を付けていいのか分からないという悩みを、複数のクライアント企業から伺いました。そこで、サステナビリティ経営という複雑なテーマを、誰もが『自分たちも取り組むことができる』と思えるシンプルな俯瞰図として表現し、優先順位を付けながら統合的に推進できる枠組みが必要だと考えました」。Sustainability Engagement Cycleモデルを開発した背景について、三笘氏はそう説明する。

このモデルの特徴は、「誰と取り組むか」「誰のために取り組むか」といったアジェンダごとのステークホルダーとの関係性を「人」起点で表し、全体像を俯瞰できるようになっていることだ。そして、この人起点のサイクルが持続的に回っている状態をつくることが、サステナブルな社会の実現につながる構造となっている。

「例えば、脱炭素化か、サーキュラーエコノミー(循環経済)の構築かといったアジェンダの違いで、ステークホルダーの構成も違ってきます。どのステークホルダーと、どういうアプローチでエンゲージメントを築いていくのか。実行段階ではリソース(経営資源)の問題も絡んできますので、いつまでに何を行うかというスコープを区切り、また、経営層や現場といったレイヤーごとに取り組むべき課題を定義するなど、段階的にスケールアウトさせていくアプローチが大事です。それを整理するためのフレームワークとして、Sustainability Engagement Cycleモデルを活用できます」(寺嶋氏)

同モデルは、「サステナビリティ&経済両立サイクル」「購買意識変容サイクル」「共創パートナー支援サイクル」など、サステナビリティ経営のアジェンダに応じた六つのモデルに分解して活用できるようになっており、電通とisidbcは各モデルに適用可能なソリューションを統合して、企業のSXを総合的に支援する。

「私たちもクライアント企業の皆さまと同じ熱量で実現したい社会の未来像に向き合い、人起点の好循環を生み出していきたいと考えています。それがサステナブルな社会と事業成長の両立につながると確信しています」(三笘氏)

両社が開発したSustainability Engagement Cycleモデルは、三笘氏が言う人起点の好循環を回す大きな原動力となりそうだ。

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