成城のブランドパワー「明正小」
区内5地区の中で、一番受験熱が高いエリアは砧、次いで玉川だろう。駅の南側にできた二子玉川ライズで生徒数が増加中の二子玉川小(玉川2丁目)は典型例だが、マンションの新住民が地元校を人気校にしていく例が見られるのだ。
砧地区で一番の人気校は、成城3丁目にある「明正小」だろう。学区に小田急小田原線「成城学園前」駅周辺の成城1~6丁目などを含む。生徒数は800人を超えているが、ここもまた2月上旬に登校する生徒は少ない。周辺環境も含め、世田谷区内ナンバー1の呼び声も納得できる。
次いで、砧小と山野小の人気が高い。共に「学び舎」グループを組んでいる砧中に進む学区である。例年、西や日比谷といった都立トップ高校に10人近くが進んでいることから砧中も人気校なのだ。ちなみに、滝川クリステルさんも、砧中から都立青山高に進んでいる。
一方で、高級住宅街の岡本を学区に含む砧南小(鎌田4丁目)も1000人近い大規模校だ。地元の保護者によれば、「高級住宅地から通うお金持ちの子もいるし、芸能人の子もいるし、タトゥーをいれた親もいる」と多様な生徒が通ってくる様子がうかがえる。二子玉川小や瀬田小に比べると中学受験率は低く、生徒の3分の1程度ではないかと見られる。
「異動のある公立小の先生は当たり外れが大きい。だれ先生は心の病らしいとか、どこ小の先生が痴漢で捕まったとか、ミスコンに出たから辞めさせられたとか、悪い噂はよく聞く」ということで、教員の質より、志を同じくする家庭の寄与する部分が人気を支える上では大きいようである。