学部により異なる推薦入試への対応
11位には累計合格者数3人の12校が並んでいる。私立7校、県立5校で、私立別学も4校姿を見せている。女子校としては、法・工・医に各1人の桜蔭が入っている。男子校では、海城(理3人)と早稲田(法・経・工)、大阪星光学院(理・工・農)の3校である。男女とも別学校は中高一貫校となっている。県立高はいずれも地元のトップ校である。
ここで学部ごとの募集人員と合格者数の動向について見てみよう。学部によって、推薦入試への向き合い方には温度差がありそうだ。東京大の一般入試は6つの科類で募集される。推薦入試の学部ごとの募集人員とは直接の対象関係はないが、参考までに記しておく。
文科一類401人(主に法)、文科二類353人(主に経済)、文科三類469人(主に文)、理科一類1108人(主に工、次いで理)、理科二類532人(主に農と工、次いで薬と理)、理科三類97人(主に医)。
推薦入試の合格者は前期課程を駒場キャンパスで学ぶ点は一般入試の合格者と同じだが、落第しない限り、進学選択制度(進振り)によらず合格した学部に進むことができ、前期課程のうちから後期課程の学部指導も受けられる点に違いがある。
では、学部ごとに見ていこう。カッコ内は、(推薦入試募集人員/学年定員)である。
法(10人程度/400人)は推薦入試には積極的な学部といえる。過去4回の志願者と合格者数は、2016年度から順に24→14、25→13、26→11、22→10となっている。
経済(10人程度/340人)は法とは対照的に、志願者も合格者も少ない。過去4回で見てみると、7→4、14→3、10→4、2→1と減少傾向が顕著に見受けられる。
文(10人程度/350人)も狭き門で、同様に7→4、13→4、18→5、8→3となっている。
教育(5人程度/95人)は定員が少ないが、9→4、6→5、11→6、24→8と積極的に合格者を出していることもあって、志願者が増加傾向にある。
本郷キャンパスで学ぶことになる教養(5人程度/140人)は人気があり、17→2、24→1、24→5、23→4と全学部で一番の高倍率となっている。