2月2日と3日の倍率に変動が

 東京と神奈川の初日となる2月1日は、東京男女御三家のうち、男子校の開成と麻布、女子校の女子学院が載っている。いずれもほぼ例年並みである。

 2日には男女の別学校が並ぶ。青学が3日に移動したあと、どこが志願者を集めるのかという視点で見てみると、男子は明大中野(1回)、女子は共立女子(B)に人気が集まりそうな傾向がうかがえる。

 立教大への内部進学率の大幅上昇が見込まれている香蘭女学校は学校説明会の予約が取れないほど人気沸騰中なのだが、模試の志願者数で見る限り、前年実績より微減傾向となっている。この結果のアナウンス効果で、今後倍率が上昇する可能性は否定できないのだが、2020年入試の要注目校であることは確かだ。

 男子校では高校入試の停止を発表した本郷(2回)が微減予想となっている。推薦入試で東京大医学部への合格者を出すなど、進学実績が評価されるようになっているが、少し落ち着いた入試になる予兆かもしれない。

 実はミッション系の男子校である暁星が3日から2日に1回目の入試日を変更し、3日午後に2回目を実施することになった。2日にはMARCHの付属校が多く入試を設定しており、その余波もあってか倍率はかなり低下傾向にあるため、文字通り「入りやすくてお得な学校」と呼べる状況になっている。

 3日入試は青山学院と慶應義塾中等部の激突となる。中等部の女子の予想倍率は0.5ポイントダウンの6.7倍(男子は横ばいの5.1倍)。低下したとはいえ、青学の女子の4.7倍よりさらに2ポイント高い。難関校狙いの女子は、なかなか厳しい選択を迫られることになりそうだ。

 3日入試の残りはすべて男子校である。いずれも微増傾向だが、新宿区にある成城の伸びが目立つ。2日に移動した暁星の影響も考えられる。

 最後に4日入試では男子校の芝(2回)が入った。典型的な難関校の併願校としての入試だが、少し緩和傾向にある。1回目も同様で、多摩川を超えてくる神奈川の生徒が状況を左右しそうである。

訂正 記事初出時、図表内に「成蹊」とありましたが、「成城」の誤りでした。訂正させていただきます。(2019年10月21日 18:00 ダイヤモンド・セレクト編集部)