目黒日本大学の1科入試は算数と理科の融合的な問題を課すことに(学校説明会の風景)

女子校にも広がる1科入試

 男子校から共学校へと広がっていった算数1科入試だが、最近になって女子校でも採用する学校が出てきた。品川女子学院と大妻中野は2018年から導入している。

 2020年は神奈川女子校で初めて、湘南白百合学園が加わることが話題となっている。併せて面接も廃止される。同じく、女子校の田園調布学園、富士見、共学校の啓明学園なども2020年からの参入組だ。

 超難関校の併願受験狙いの学校では、高めの偏差値が付いている。四谷大塚第4回合不合判定テスト80偏差値で見ると、男子では巣鴨と攻玉社が63、世田谷学園と鎌倉学園の62、高輪60がトップ層で、受験者数も多く、実質倍率も高くなりそうだ。女子では三田国際学園59、普連土学園57、開智日本橋・品川女子学院・田園調布学園・富士見が56、湘南白百合学園53といった学校の人気が高い。

 得意科目で勝負してほしいということで、1科入試で算数か国語、あるいは英語を選べる女子校もある。山脇学園、東京女子学園、佼成学園女子、十文字、藤村女子などがそうで、特に英語の場合は帰国生でなくても比較的入りやすい水準に設定されている。

 国数2科を受けて高得点の1科目で合否判定する中村のような学校もある。

 共学化した武蔵野大学は2日午後の第4回入試で算数か英語の1科選択入試を行う。2日午前の帝京2回は「適性検査型思考力テスト」として、思考力テストまたは算数1科での入試を行う。帝京八王子は1科入試を多く行うが、貞静学園のようにすべての入試で複数科目に加えて1科も実施する学校まで出てきている。

 また、英語1科でも2020年に新たな動きがある。佼成男子が新設、二松学舎柏も検討しているという。国本女子では英語と面接の「英語アルファ入試」を実施する予定だ。