付属校人気と志願者の増えている学校

 混迷を極めている大学入試改革の後押しもあって、付属・系属校人気は2020年入試でも継続しそうな勢いにある。

 その点でまず取り上げられるのが、青山学院大の系属校となった浦和ルーテル学院だ。埼玉県東側は人気私立大の付属校がなく、そこに女子人気の高い青山学院に多く進学できるという学校が登場したインパクトは大きい。

 日本大系の学校も安定した人気を誇っている。日出学園を改名した目黒日本大学の志願者増は学校も驚くほどだった。同じ系列の佐野日本大学中等教育学校や日大豊山女子は、日本大進学を確保しながら、他校受験もできる点に安心感がある。

 共学化した武蔵野大学は、系列大が本部を東京臨海部に置いたこともあり、イメージが一変している。男子の予想実倍率が3倍増というのも強烈な印象だ。

 高級住宅地を背景にした立地が人気の成城学園は、付属校人気の恩恵にもあずかっている。3日の入試は慶應義塾中等部と青山学院も重なり、女子の倍率は低下予想だが、男子の方はむしろ上昇気味だ。かなりハイブローな競い合いとなる。

 小学校を併設した同じ世田谷区にある東京農大第一は、予想実倍率は上昇傾向だが、特に女子の人気が高い。

 最後に、最近の入試で志願者を増やしている学校について触れておこう。

 1月の埼玉で受験者数が急増したのが男子校の城北埼玉。今回の入試は比較的穏やかだ。

 2019年入試全体で、前年29%増だった京華は少し落ち着いている。同21%増だった足立学園は、2月1日の午後入試で超激戦が予想されている。他にも同じく男子校の成城も受験生が増加傾向にある。
 
 共学校に目を転じると、受験者数の前年比増加率が47%の淑徳巣鴨、同30%の成城学園のほか、目白研心、城西大附属城西、成立学園にも勢いを感じる。