中高部に隣接するブリッティッシュスクールに加えて、テンプル大学日本校も新設され、学園内のグローバル化が急速に進む「昭和女子大附属昭和」。2020年は学園創立100周年の節目の年となる 
写真提供/昭和女子大学附属昭和中学校・高等学校

2日以降の女子校入試動向

 女子受験生にとって、2020年入試最大の話題は青山学院と東洋英和(B)が2日から3日に移ったことにある。現状を見ると、慶應義塾中等部ともかぶる青山学院は減少傾向に、一方の東洋英和は増加傾向にあるようだ。

 2日の入試で注目されるのは、青山学院の穴をどこが埋めるのかという点にある。次ページに人気上昇入試を掲載してあるが、昭和女子大昭和(B・GB)と山脇学園(B)の伸び方が大きい。

 女子の場合はメンタル面を考えて、塾の受験指導では短期決戦を考えているようだ。3日の入試もあまり勧めていないというし、4日や5日は非常に怖いと敬遠気味になっている。そんなこともあってか、安全志向で真ん中あたりの学校の人気が高まっている。

 大妻(2回)の2.6倍もそうだが、2倍台半ば以上の倍率の入試には厳しいものがある。

 人気男子校の双璧である巣鴨と世田谷学園に相当する女子校は、吉祥女子と洗足学園である。いずれも2回目の入試で3倍を超える見通しとなっている。

 2日午後の特待2回が人気になってきた跡見学園は、2020年から生え抜きの教頭が校長に就任する予定で、無双の頑張りを見せている。系列に女子大があると、そこの教授が校長になる例も少なくない。

 2日午後の穴場入試は東京女学館(国際)だろう。英語だけで授業をするという名物コースなのだが、前年の2.2倍が1.7倍に緩和される。1日入試は大人気なので、こちらのお得感が目立っている。

 3日は女子受験生にとって決戦の日となるが、ここで際立った人気を占めているのが女子美術大付属(3回)である。4.9ポイントも上昇して13.8倍というとんでもない数字が出ている。絵の好きな生徒に入ってほしいという明確なメッセージが響いているのだろう。

 4日は光塩女子学院(3回)と実践女子学園(6回)がいずれも2倍前後で比較的入りやすい状況にあるようだ。