埼玉と千葉は会場に工夫
例年1月に入試解禁となる埼玉と千葉には、東京や神奈川からのお試しも含む多くの受験生が押し寄せている。
東京都区部と比べて感染者数が少ないこともあってか、埼玉と千葉の協会では、オンライン入試について議題に上がった様子も見受けられない。つまり、例年通りの会場入試を実施するということだ。
全国最多の6000人の受験生が集まる栄東では、すでにいくつかの対応策を決めている。受験会場となる教室での密を避けることは当然としても、当日会場までやって来る過程での密を防ぐために、2つの対応をする。一つは公共交通機関利用者を減らし、自家用車での会場入りを促すため、校庭を駐車場として開放する。もう一つは、受験生をいくつかのグループに分けて、時間差で入試を実施することにより、最寄り駅から学校までの経路における密を防ぐ。
幕張メッセ入試で話題をさらってきた市川では、今年も会場は変更しないものの、席間隔を空けるためもあって、より広いフロアに移す方針となっている。最寄り駅からの経路問題については不明だが、何らかの方針が示されるかもしれない。
会場入試が基本となる埼玉と千葉の学校の中にも、オンライン入試の実施を検討しているところがあるようで、東京からの受験生の多い上位校の名前がささやかれている。
感染の第2波が訪れているのか否か、公式には明らかにされないまま夏が終わった。学校は再開し、通常の対面授業も行われていくことになる。
大学入試もいつも通りの実施が前提となっている。試金石となるのが、大学入試センター試験改め第1回の大学入学共通テストだろう。1月16日と17日に実施される。一応、追試験のために、1月30日・31日と2月13日・14日が用意されている。
これらが予定通りに実施されれば、かなり安堵感が漂うのだが、年末年始に感染拡大の様相が見えたような場合には、一挙に先行き不透明感が広がることになるだろう。
今後も当連載では、入試に関する話題を逐次、取り上げていきたい。