千代田区にも共学化の波

 他にも、22年から共学化する流れはある。浄土真宗本願寺派の武蔵野大学は、2003年に武蔵野女子大学から校名を変更し翌年から共学化、12年には大学本部を東京湾岸エリアの江東区有明に移している。西東京市にある附属中高は18年に現校長の日野田直彦氏が就任、翌年に武蔵野女子学院から校名変更し、19年中学、20年高校の順に共学化が進んだ。

 実はもう一校、武蔵野大学の系列校が千代田区にある。OGに故・樹木希林さんの名前もある千代田女学園が前身の武蔵野大学附属千代田高等学院(四番町)で、こちらも18年に校名を変更し、共学化している。付属の中学校は募集停止されたものの、同じタイミングで区内初の小中高一貫「千代田インターナショナルスクール(CHIST)」の初等部が同じ敷地内に開設されている。

 22年に、新たな中高一貫共学校として同じ敷地内に開校するのが「千代田国際中学校」である。こちらも先のサレジアン国際学園と同様、国際化教育を前面に掲げている。

 江戸時代には旗本などの武家屋敷が立ち並んだ番町界隈は、女子学院(一番町)の他にも、雙葉(六番町)、大妻女子と東京家政学院(三番町)と中高一貫女子校が集まっている。隣接する九段や麹町には、白百合学園、三輪田学園、和洋九段女子、麴町学園女子とさらに女子校が増える。男子校はカトリックの暁星、共学校は千代田区立九段中等教育学校くらいしかない。その意味で、新たな共学校が登場することのインパクトは大きいだろう。

 他にも、水面下で共学化を模索している学校の話が漏れ伝わってくる。