募集人員を加味して考える
まずは順位と受験者数を見ていこう。特に1回しか入試のない学校の場合、募集人員と比べながら見ると、実際の人気の様子がつかめるかもしれない。
1位は今年創立150周年を迎えた東京男子御三家の開成である。唯一、1000人を超えている。2位はやはり御三家の麻布である。両校は1位と2位のまま少なくともこの4年間推移している。いずれも募集人員は300人である。
3位の早稲田は早稲田大学の近くにあるが、付属校ではない。学校法人を別にする系属校である。だいたい半分の卒業生は早大に進むが、残り半分は東京大学など難関国立大や医学部にも多くが進んでいる。こちらは2回目の入試が3日にあり、募集人員は200人と100人となっている。
4位女子学院は、10位桜蔭とともに東京女子御三家の一つで、2020年に創立150周年を迎えた超伝統校である。募集人員は女子学院240人、桜蔭235人でほぼ同じだ。女子学院は女子校トップが続いているが、桜蔭は2021年入試で受験者数を伸ばした珍しい難関校であり、今回ベスト10入りして実倍率も2倍を超えた。
女子校からはもう1校、年々じわじわと順位を上げてきた鷗友学園女子がランク入りを果たした。3日の第2回は女子御三家受験生の併願先としても人気だが、1日第1回のランクアップはこの学校を第一志望とする受験生が増えている証左である。ライバルの吉祥女子と比べて実倍率が低めだったことも人気要因の一つとみられる。募集人員は約220人(180人と40人)となっている。
2ページ目のランキング表から分かるように、4~6位、7~10位の人数差はわずかで、2022年に順位が入れ替わる可能性は大いにあるだろう。