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会社員の副業は、会社も個人もメリットの方が大きい

山崎 元 [経済評論家・楽天証券経済研究所客員研究員]
【第442回】 2016年9月7日
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社員のダイバーシティ確保の観点から副業を認める会社の登場で、副業とは会社への発覚を恐れて、びくびくしながらするものではなくなるかもしれません。

副業解禁!
ロート製薬の新しい試み

 目薬やスキンケア製品で有名な、ロート製薬が、社員の副業を正式に認め、かつ後押しもするような新しい制度を導入して話題になっている。

 この制度は、同社内で「社外チャレンジワーク」と呼ばれており、休日ないし終業時間外に社外で収入を伴う仕事に従事することを認めるものだ。社員からの自発的な申請を社内で審査するが、ロート製薬は、社員のダイバーシティ(多様性)確保の観点からも副業の意義をポジティブに認めており、承認される可能性が大きそうだ。

 本来、法律論的な原則としては、個人が副業に従事することは自由のはずだったが、多くの会社は就業規則で副業を禁じたり、正面から禁じないまでも、副業には会社への申請が必要だとしつつ、具体的な申請がしにくい雰囲気を醸し出していた。

 また、これまでにも本業以外に何らかの収入を伴う副業を持つ会社員はいたが、概ね、副業の会社への発覚を恐れて、びくびくしている事が多かった。

 ロート製薬の場合、副業の申請の手続きを明らかにすると共に、会社が副業の意義を認めてくれているので、社員は、精神的に遙かに健康的に副業に関わることができそうだ。大変、好ましい措置として、前向きに評価したい。

 筆者は、ある官庁の「働き方」をテーマとする研究会で、副業自由化を明確に法制化する必要性を訴えたところ、会の出席者で法律が専門の学者さんから、法令・判例いずれにあっても、既に、副業は自由なのだから必要ないとのご指摘を受けたことがあるが、申し訳ないが、この学者さんは「世間知らず」なのだと思った。

 社員が会社と裁判を争って勝ったとして、その社員が職場で幸せに過ごせるとは到底思えない。また、裁判に至らなくても、人事考課や人事処遇で不利益を受ける可能性が大きい。少なくとも、本人はその可能性を恐れなければならない。

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山崎 元 [経済評論家・楽天証券経済研究所客員研究員]

58年北海道生まれ。81年東京大学経済学部卒。三菱商事、野村投信、住友信託銀行、メリルリンチ証券、山一證券、UFJ総研など12社を経て、現在、楽天証券経済研究所客員研究員、マイベンチマーク代表取締役。


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