ダイヤモンド社のビジネス情報サイト
三谷流構造的やわらか発想法

小1にピンポン球で伝える交通安全

小学生へのスピーチ(1)

三谷宏治 [K.I.T.虎ノ門大学院主任教授]
【第147講】 2016年9月15日
著者・コラム紹介バックナンバー
1
nextpage

なぜ「発想力」なのか。なぜ子ども向けなのか

 「みなさん、きょうは『ボール』の、おはなしをします!」

 これが、私の小学校PTA会長としてのデビュースピーチ第一声です。私の「子ども向け発想力講義」のスタートでもありました。

 2006年の8月にアクセンチュアを辞め、「教育」の世界へ。ボストン コンサルティング グループ(BCG)入社以来20年弱続けた経営戦略コンサルティングからの、転身でした。

 と言っても何をするか決めてはいなかったので、辞めてから1年余、次の道を模索していました。自分に何が出来るのか、自分ならではのものは何なのか

 ただ、座って悩んでいても仕方ないので色々な方に会い、お話しをしました。「なるべく若い人向けに、教育的な活動を行いたい」と。

 現場に近い方ほど「テーマは何ですか?」「なぜそのテーマなのですか?」と直接的に突っ込んで来ます。「考え中です」では話しにならないので、とにかくなんか言わなきゃいけません。

 仕方がないので言ってみます。「テーマは『発想力』です!

 一旦言ってしまえば、理由はどんどん出てきます。

 「これまで何百人も20代30代の入社希望者を面接してきました。でもほとんどの人は発想が通り一遍でツマラナイ。これからの日本には、よい発想がもっともっと必要になってくるというのに」

 「意味のある、独創性のある発想のためには、そのための『姿勢』と『力』 が不可欠です。でも、大人になりきってからじゃ、遅い(*1)

 「これらは若いときほど得やすい。でもそういう姿勢や力を『教える』のは、とても難しい」「だから、やりたいのです」

 「もっと子どもたちに、面白いものを見つける『良い目』と『考え抜く力』を持たせたい」「発見力と探究力だ!」

 2007年4月春、97名の小学1年生、その保護者200名弱、そして在校生代表としての2・6年生170名、来賓、全教職員、計550名を前に、私はゆっくりと、大きな声で、話し始めました。

*1 間に合わないことはないが、それまでの時間が勿体ない。

1
nextpage
関連記事
スペシャル・インフォメーションPR
クチコミ・コメント

DOL PREMIUM

PR
【デジタル変革の現場】

企業のデジタル変革
最先端レポート

先進企業が取り組むデジタル・トランスフォーメーションと、それを支えるITとは。

経営戦略最新記事» トップページを見る

最新ビジネスニュース

Reuters

注目のトピックスPR

話題の記事

三谷宏治 [K.I.T.虎ノ門大学院主任教授]

1964年大阪生まれ、福井育ち。小1のとき読書と読みかじりを人に教える快感に目覚め、駿台予備校では教えることの技術に衝撃を受ける。東京大学 理学部物理学科卒業後19年半、BCG、アクセンチュアで戦略コンサルタントとして働く。2003年から06年までアクセンチュア 戦略グループ統括。途中、INSEADでMBA修了。
2006年から教育の世界に転じ、社会人教育と同時に、子どもたち・親たち・教員向けの授業や講演に全国を飛び回る。「決める力」「発想力」と「生きる力」をテーマに毎年8000人以上と接している。現在K.I.T.(金沢工業大学)虎ノ門大学院 主任教授(MBAプログラム)の他に、早稲田大学ビジネススクール、グロービス経営大学院、女子栄養大学で客員教授、放課後NPO アフタースクール及びNPO法人 3keys 理事を務める。永平寺ふるさと大使。
著書多数。『一瞬で大切なことを伝える技術』(かんき出版)は啓文堂書店2012ビジネス書大賞、『経営戦略全史』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)はダイヤモンドHBRベスト経営書2013第1位、ビジネス書大賞2014大賞、『ビジネスモデル全史』(同)はHBRベスト経営書2014第1位となった。
HPは www.mitani3.com

 

 


三谷流構造的やわらか発想法

発想法ってなんのために存在するのでしょう? ヒトと違うアイデアや答えを出すためです。統計的に有意な戦略なんて、定義により無価値ですし、統計的に正しい発想法なんてあるわけがありません。発想に「普遍性」や「高確率」を求めるなんてそもそも矛盾しているのです。発想法も、然り。これまでと違うものを生み出すには、新しい発想法がいま求められているのです。

「三谷流構造的やわらか発想法」

⇒バックナンバー一覧