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週刊・上杉隆

ウィキリークスのアサーンジ氏に相次ぐ“思考停止”の報道――日本のテレビ・新聞は本当に大丈夫か

上杉 隆 [(株)NO BORDER代表取締役]
【第154回】 2010年12月16日
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 「強姦したといわれている人間だから――」(TBSテレビ「みのものたの朝ズバッ!」)

 ウィキリークスの創設者であるジュリアン・アサーンジが逮捕されて一週間。日本のテレビ番組などでは、いまだにキャスターやコメンテーターによるこの種の発言が散見される。果たして、日本の放送局のコンプライアンスは大丈夫なのか。

 なぜなら、これらの発言は、名誉毀損どころか人権侵害の可能性すらあるからだ。現在、アサーンジは有罪判決も受けていないし、釈放を待っている身である。さらに、そもそもこの事件に関しては冤罪の可能性が圧倒的に高いのだ。

 詳細は今週発売の「週刊文春」に譲るとして、たとえばメディアリテラシーの高い本コラムの読者ならば、連日事件の詳細を伝えている海外メディアの記事を1、2本読めばすぐに理解されることだろう。

疑問が多いアサーンジに対する“容疑”
日本メディアの報道は大丈夫か

 そもそもジュリアン・アサーンジが犯した「強姦罪」とは、性行為の際にコンドームをつけなかった、セックスの最中に女性に体重をかけ過ぎた程度の4点である。

 これを「レイプ」と呼ぶのは相当困難だ。英国の司法当局が保釈を認めたのも当然といえるのではないか(現在、スウェーデン検察当局が抗告中)。

 日本のテレビ・新聞は本当に大丈夫だろうか。BPO提訴程度で済めばいいが、仮にアサーンジ本人に海外で訴訟でも起こされたらひとたまりもない。きっと莫大な賠償金を背負うことになるに違いない。

 こういう時こそ、テレビ局などのコンプライアンス室がフル稼働すべきなのだが、海老蔵狼藉事件にかかりっきりで、機能していない。

 さて、ほとんど報道機関の呈をなしていない日本の新聞・テレビは放って置いて、ウィキリークスをめぐる問題はますます世界にとって最重要課題になっている。

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上杉 隆 [(株)NO BORDER代表取締役]

株式会社NO BORDER代表取締役。社団法人自由報道協会代表。元ジャーナリスト。1968年福岡県生まれ。都留文科大学卒業。テレビ局記者、衆議院議員公設秘書、ニューヨーク・タイムズ東京支局取材記者、フリージャーナリストなどを経て現在に至る。著書に『石原慎太郎「5人の参謀」』 『田中真紀子の恩讐』 『議員秘書という仮面―彼らは何でも知っている』 『田中真紀子の正体』 『小泉の勝利 メディアの敗北』 『官邸崩壊 安倍政権迷走の一年』 『ジャーナリズム崩壊』 『宰相不在―崩壊する政治とメディアを読み解く』 『世襲議員のからくり』 『民主党政権は日本をどう変えるのか』 『政権交代の内幕』 『記者クラブ崩壊 新聞・テレビとの200日戦争』 『暴走検察』 『なぜツイッターでつぶやくと日本が変わるのか』 『上杉隆の40字で答えなさい~きわめて非教科書的な「政治と社会の教科書」~』 『結果を求めない生き方 上杉流脱力仕事術』 『小鳥と柴犬と小沢イチローと』 『永田町奇譚』(共著) 『ウィキリークス以後の日本 自由報道協会(仮)とメディア革命』 『この国の「問題点」続・上杉隆の40字で答えなさい』 『報道災害【原発編】 事実を伝えないメディアの大罪』(共著) 『放課後ゴルフ倶楽部』 『だからテレビに嫌われる』(堀江貴文との共著)  『有事対応コミュニケーション力』(共著) 『国家の恥 一億総洗脳化の真実』 『新聞・テレビはなぜ平気で「ウソ」をつくのか』 『大手メディアが隠す ニュースにならなかったあぶない真実』


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