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ぼくらの仮説が世界をつくる
【第19回】 2016年10月31日
著者・コラム紹介バックナンバー
佐渡島庸平 [株式会社コルク代表取締役]

【森岡×佐渡島】どの国に行っても人間が求める価値は同じ【第6回】
USJのスゴ腕マーケターと語る「エンターテイメントにおけるマーケティング」

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ユニバーサル・スタジオ・ジャパンをV字回復させたマーケター・森岡毅氏とコルクの佐渡島庸平氏(twitter:@sadycork)の対談、第6回。

勘やセンスに頼りがちなエンターテイメントの世界で、マーケティングをいかに行えばいいのか。二人の対話は続きます。

(文:佐藤智、写真:塩谷淳) →第1回から読む

人間が求める価値は普遍的

森岡 クリエイティブの構造の中でも、江川達也先生が「『ドラえもん』をリアプライして『まじかる☆タルるートくん』を作った」と、あちこちでおっしゃっているんですが、きっと作家のみなさんもそういうのを意識しているんでしょうね。

佐渡島 そうですよね。

森岡 結構人間が求めている価値は、普遍的で、似通っていると私は思うんですよ。時代を超えているんじゃないかって。

佐渡島 はい、そう思います。

森岡 で、その人間が求めている価値を提供する方法は、時代と共に大きく変わっていく。マーケティングの戦略論の「How」は変わるけれど、元々価値を置いているものは、ほとんど変わらない。揺るがないもの。

『確率思考の戦略論 USJでも実証された数学マーケティングの力』(森岡毅・今西 聖貴/KADOKAWA)

 私は以前P&Gで、世界180ヵ国に商品を売っていたんです。あのときも思っていたんですが、根源的な価値の部分はどの国でも一緒なんですよね。

 どこでも家族は大事だと思うし、どの国の人でも成功したいと思う。どういうことが成功かというのは文化によって変わってきますが、人間の根源的な欲求は、結構似ているんですよ。人間社会をまったく知らない魚から見たら、全部そっくりみたいな。もうほとんど同じ。国の差なんて、文化の差なんてあってないようなものです。

 そう思うと、共通する価値を追求するのは結構意味があるぞと思ったわけです。人びとが面白いなあと思う、その仕掛けは一体何なのか。多分それを具現化したものが、ブランドなのではないかと私は思うんです。

 喜ぶ世界観の構築自体をDNAレベルから解き明かせば、もっと狙ってヒットが出せるようになる。そうすると、世の中の人の笑顔を狙って作れるようになるわけです。クリエイターのみなさんが報われる状態というのを狙って作れるようになるじゃないですか。で、そういうことを仕掛けられる日本人がどんどん出れば、コンテンツの世界で、ハリウッドの商売のうまい人たちに対しても、対等にやりあうことができるのではないかと思うんです。

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佐渡島庸平 [株式会社コルク代表取締役]

1979年生まれ。中学時代を南アフリカ共和国で過ごし、灘高校に進学。2002年に東京大学文学部を卒業後、講談社に入社し、モーニング編集部で井上雄彦「バガボンド」、安野モヨコ「さくらん」のサブ担当を務める。03年に立ち上げた三田紀房「ドラゴン桜」は600万部のセールスを記録。小山宙哉『宇宙兄弟』も累計1600万部超のメガヒットに育て上げ、TVアニメ、映画実写化を実現する。伊坂幸太郎「モダンタイムス」、平野啓一郎「空白を満たしなさい」など小説連載も担当。12年10月、講談社を退社し、作家エージェント会社、コルクを創業。


ぼくらの仮説が世界をつくる

1600万部超 『宇宙兄弟』、600万部超 『ドラゴン桜』を大ヒットに育て上げた編集者であり、作家エージェント会社「コルク」を起業した、 いま注目度ナンバーワンの編集者・経営者が仕事論を初めて語る!

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