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ウイルス性肝炎に匹敵?
非アルコール性脂肪肝炎(NASH)

監修 横山裕一(慶應義塾大学保険管理センター准教授)

井手ゆきえ [医学ライター],-週刊ダイヤモンド編集部-
【第23回】

非アルコール性脂肪肝炎(NASH)から肝硬変や肝がんに進展する危険性が明らかになり、肝硬変の3割を占める「原因不明例」の多くにNASHが関係していると考えられている。肝臓疾患は自覚症状が出たときは悪化していることが多い。ALT(GPT)とAST(GOT)の肝機能検査値には普段から注意したい。

 この秋の健診で肝機能に黄色信号が出たBさん、46歳。別に大量飲酒をするわけでも、ウイルス性肝炎でもない。半信半疑で紹介先を受診したところ、NASHの疑いと診断された──。

 NASHとは非アルコール性脂肪肝炎のこと。脂肪肝の重症例と考えればよい。ひと昔前までは、脂肪肝は良性疾患と片づけられていた。しかし最近はNASHから、肝硬変や肝がんに進展する危険性が明らかになり、肝硬変の3割を占める「原因不明例」の多くにNASHが関係していると考えられている。

 肝臓は「沈黙の臓器」として知られ、再生能力が高く、多少の損傷は物ともしないで働き続ける。そのため自覚症状が出たときは、すでに病状が悪化していることが多い。肝機能検査値を手がかりにして普段から自衛が大切だ。

 肝機能は主に、ALT(GPT)とAST(GOT)の2項目で判定される。これらは血液中に流れ出た肝細胞内の酵素の濃度を意味し、肝細胞の破壊が強いほど上昇する。NASHの前段階、つまり脂肪肝では、まず、ALTが上昇する。ASTは正常でも、ALTが基準ギリギリから異常値だったら要注意。また、メタボ健診で引っかかった人はほとんどが脂肪肝になっている。

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井手ゆきえ [医学ライター]

医学ライター。NPO法人日本医学ジャーナリスト協会正会員。証券、IT関連の業界紙編集記者を経て、なぜか医学、生命科学分野に魅せられ、ここを安住の地と定める。ナラティブ(物語)とサイエンスの融合をこころざし、2006年よりフリーランス。一般向けにネット媒体、週刊/月刊誌、そのほか医療者向け媒体にて執筆中。生命体の秩序だった静謐さにくらべ人間は埒もないと嘆息しつつ、ひまさえあれば、医学雑誌と時代小説に読み耽っている。

 

週刊ダイヤモンド編集部


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