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日本人が知らないリアル中国ビジネス 江口征男

立場の弱さを自覚して中国企業の力を借りよ!
日系企業が勝つための「小よく大を制す」の心得

江口征男 [智摩莱商務諮詞(上海)有限公司(GML上海)総経理]
【第39回】 2010年12月21日
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日系企業が「中国で自力でやる」という
選択肢は、実質的に不可能に近い?

 日本企業が中国でビジネスを始める場合、最初に決めなければいけない大きな意思決定の1つに、「自力でやるか、または中国ローカル企業と組むか」という選択がある。

 「中国ローカル企業と組む」という選択肢の中にも、「合弁会社を作る」「業務提携する」「日系商社などとの提携を介して中国ローカル企業と組む」などバリエーションがある。

 中国ローカル企業と一切関わらずに中国市場で戦う日系企業は皆無だと思われるが、基本的に「自社がオーナーシップを持って事業を進める」のか、それとも「中国ローカル企業と運命共同体という形で事業を進める」のかを決める必要がある。

 昔は、中国政府の規制などにより、中国ローカル企業との合弁という形でしか中国に進出できないケースが多く、合弁以外の選択肢はなかった(現時点でも、自動車や生命保険など、外資企業は合弁でしか会社を設立・運営できない業種もある)。

 しかし、2001年の中国のWTO加盟を境に、外資独資の小売業の設立・運営が許可された後は、中国ローカル企業との合弁ではなく「独資」で会社を設立・運営する日系企業が増えているのは、読者もご存じの通りだ。

 日系企業は、これまでの中国ローカル企業との合弁企業運営における苦い経験から、合弁企業の運営の難しさをよく知っているからだろう。

 いくら株式シェアの過半数をとったところで、中国ローカル企業との合弁企業は日本側の思い通りには運営できない。日本から合弁会社に経営者を送り込んだところで、隅々までオペレーションを監視できるわけではないし、空気を敏感に読み取る中国人社員たちも実質的な権力を握っている中国側経営者だけを見て行動するようになる。

 また、中国ローカル企業の息のかかった仕入れ先、流通チャネルなどを使うことで、株主配当以外のルートでも、中国ローカル企業は利益を回収することができる。このように好き放題やられたことのある日系企業の多くが、合弁というスキームに懲りて、独資で経営するスキームへと傾倒しているのだろう。日系企業のそういった気持ちは、わからないでもない。

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江口征男 [智摩莱商務諮詞(上海)有限公司(GML上海)総経理]

1970年、神奈川県横須賀市生まれ。横浜国立大学大学院工学研究科修了、Tuck School of Business at Dartmouth MBA。Booz & Company, Accentureなどの経営コンサルティング会社、子供服アパレル大手のナルミヤ・インターナショナルを経て、中国にて起業。上海外安伊企業管理諮詞有限公司(Y&E Consulting)、(株)MA PARTNERSの創業経営者でもある。
⇒GML上海ホームページ執筆者へのメール


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世界経済の牽引役として注目を浴びる中国に進出する日本企業は、後を絶たない。だが、両国の間に横たわる「ビジネスの壁」は想像以上に厚い。今や「世界一シビアな経済大国」となった中国で日本企業が成功するためのノウハウを、現地コンサルタントが徹底指南する。

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