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【特別寄稿】前参議院議員 田村耕太郎
「政界再編も大連立も機能しない!
日本の政治を統治機構から変える究極の選択」

2010年12月23日
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長続きしない指導者

 内閣支持率が急落する中、予算編成の時期を迎え、日本では政界再編や大連立への動きが大きく報道されている。年明けの本予算をめぐっての首相の議会運営が予断を許さなくなっているからだ。ここアメリカでも減税案等重要法案をめぐって、オバマ大統領の「ねじれた議会」の運営が焦点となっている。

田村耕太郎(Tamura, Koutaro)
エール大学マクミラン国際関係研究センターシニアフェロー、ハーバード大学日米プログラム・アソシエイト、国立シンガポール大学公共政策大学院名誉アソシエイト。前参議院議員で、元内閣府大臣政務官(経済財政政策担当、金融担当)、元参議院国土交通委員長。早稲田大学卒業、慶応大学大学院修了(MBA 取得)、米デューク大学ロースクール修了(証券規制・会社法専攻)(法学修士号取得)、エール大学大学院修了(国際経済学科及び開発経済学科)経済学修士号、米オックスフォード大学上級管理者養成プログラム修了。

 アメリカで日本政治に関する最大の話題は、首相の頻繁な交代だ。今までもそうだが、この予算編成をめぐって、ふたたび首相が交代すれば、皮肉だが日本政治にふたたび注目が集まるだろう。私はアメリカでも首相交代の頻度について説明を求められるが、そこを英語で論理的に説明していると、自然と日本の統治体制の問題点が浮き彫りになってくる。 この問題を解決しない限り、日本の政治は機能しないと思う。政界再編でも大連立でもふたたびの政権交代でも、日本政治は機能しないだろう。元インサイダーとして赤裸々な反省も含めて、この問題を論じてみる。

 誰が首相になっても、今の日本の欠陥だらけの国会システム、党運営では限界がある。消費税や社会保障の超党派の議論が待ったなしで行なわれるべきだが、その前に超党派でやるべきは国会改革である。

 そのポイントは、以下の5つだ。

●政党内での党首選びの体制が不整備
●参院が力を持ちすぎ
●メディアの頻繁過ぎる世論調査
●一票の格差
●政治家が政治家を選ぶ短期決戦の弊害

 日本は議院内閣制を採用している。つまり与党の党首が首相となる仕組みである。実質与党の党首選が国の指導者を決めるのだ。その期間が短すぎる。私は自民党で5回、民主党でも一度、首相を決める党首選に議員として参画したが、いろいろな力が働いてくる中で、意中の候補を決定する情報が少なすぎるという実感を持った。議員は自分の一票が総理を決めるという強い自覚を持たねばならないが、どの場合も候補者が決定してから2週間ほどしか投票までの猶予がない。ちゃんとしたリーダーを選べない。リーダー候補も厳しい選考過程への準備をする動機がない。

 小泉氏、安倍氏、福田氏、麻生氏、谷垣氏いずれも数度複数で会食したことがあるくらいで、人間性の一端くらいは垣間見たかもしれない。しかし、政策や哲学については聞いたことが無かった。何度かの立会い演説会や質疑応答の機会が党本部で設けられたが、もちろん同じ党内で当然かもしれないが、明確な政策や哲学の差はみえない。2週間なので危機対応能力も測れない。

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