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メガバンクで先陣切って始まる
「バブル入社組」の定年問題

週刊ダイヤモンド編集部
2011年1月4日
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メガバンクで今、まだ40代半ばである「バブル入社組」の定年問題が急浮上している。背景には、銀行業界に根づいた特殊な人事制度と、バブル期の無節操な採用活動がある。だが、この問題に対する抜本的な解決策を見出せないまま、メガバンクは再び同じ過ちを繰り返そうとしている。

 「研修に参加したら、いまさら簿記の試験を受けるよう勧められたよ。今後の身の振り方をそろそろ真剣に考えろということなのかな」。三菱東京UFJ銀行に勤める40代半ばの男性行員は投げやりに言った。

 彼はいわゆる「バブル入社組」。内定時には、「拘束」の見返りとして過剰な“接待”を受け、入行してからも他業種と比べてかなり高い給料をもらった。当時、都市銀行は護送船団方式という名の金融行政に守られ、入ってしまえば一生安泰、銀行員はエリートの代名詞とされていた時代だった。

 しかし、おいしい思いをしたのは入ってからわずか数年の話だった。バブルが崩壊するや否や状況は一転、それ以降は長い苦難の道を歩んできた。

 「仕事といえば債権回収ばかりで銀行本来の業務はやったことがない。そのうえ、給与水準は下がり、相次ぐ合併でポストも減り続けた」(男性行員)

 そんなバブル行員が参加したのは、45歳になると全員が受講する研修で、今後のキャリアプランなど第2の人生を考えてもらうための場だ。行内では悲哀を込めて「たそがれ研修」と称されている。

 とはいっても、40代半ばといえば、一般企業ならば管理職としてバリバリ働いている世代。まだまだ第2の人生を考えるには早過ぎる。実際、こうした退職後に備えた研修を受けるのは、50代の社員というのが大半だ。ところが銀行の場合、人事制度が特殊なため、そういうわけにはいかないのだ。

50歳が事実上の定年
同期の数は1000人

 大手銀行ではこれまで、45歳前後になると支店長や部長が出始め、50歳前後で同期のトップが役員に就く。そして、同期から役員が出るとその世代は銀行本体から出るのが業界内の暗黙のルールとなっている。

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