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その腹痛を侮らないこと
アルコールと急性膵炎

監修 天野穂高(帝京大学医学部臨床医学講座外科学准教授)

井手ゆきえ [医学ライター],-週刊ダイヤモンド編集部-
【第25回】

アルコールと胆石が、急性膵炎の2大成因だ。患者数は男性が女性の約2倍で、日本酒3合以上を消費する多量飲酒者は発症率が跳ね上がる。急性膵炎の自覚症状はみぞおち付近の痛みと吐き気、嘔吐など。悪条件が重なると、ほかの臓器に飛び火し重症化することも少なくはない。

 元来が酒豪を自認するJさん、51歳。年末年始は連日の宴会続き。そして大晦日、元日と大酒を飲んだ深夜、これまでに経験したことがない激しい腹の痛みに襲われた──。

 アルコールと胆石、これが急性膵炎の2大成因だ。年間の患者数は3万5000人、男性が女性の約2倍で、1日60グラム以上のアルコール(日本酒3合、もしくはビール中瓶3本以上に相当)を消費する多量飲酒者は発症率が跳ね上がる。もちろんすべての飲酒者が急性膵炎になるわけではない。とはいえ、男性、40歳以上、長年の飲酒歴と条件が揃ってしまったら無茶はしないことだ。

 膵臓はインスリンを分泌する臓器として知られるが、もうひとつ、膵液(消化酵素)をつくる機能がある。膵液は膵臓から十二指腸へ流れ胃液や腸液とブレンドされることで活性化され、消化する能力を獲得する。十二指腸に届く頃には立派に消化酵素として働けるわけだ。

 ところが、なんらかの原因でこの管が詰まると、膵臓の内で活性化が起こり膵臓それ自体を消化してしまう。アルコール性の急性膵炎ではアルコールが直接、膵臓の細胞を壊す以外に、飲酒によるむくみで管が詰まるなど複数の要素が関係していると考えられている。

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井手ゆきえ [医学ライター]

医学ライター。NPO法人日本医学ジャーナリスト協会正会員。証券、IT関連の業界紙編集記者を経て、なぜか医学、生命科学分野に魅せられ、ここを安住の地と定める。ナラティブ(物語)とサイエンスの融合をこころざし、2006年よりフリーランス。一般向けにネット媒体、週刊/月刊誌、そのほか医療者向け媒体にて執筆中。生命体の秩序だった静謐さにくらべ人間は埒もないと嘆息しつつ、ひまさえあれば、医学雑誌と時代小説に読み耽っている。

 

週刊ダイヤモンド編集部


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