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「会社のワガママちゃん」対処法

あなたの部下はワガママちゃん?
質問すればみえてくる支援のポイント

松崎一葉 [筑波大学大学院 産業精神医学・宇宙医学グループ 教授]
【第8回】 2009年9月17日
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 これまでの連載で、人格が未熟なワガママちゃんの成因と行動特性については概ね理解できたことと思います。今回は、改めて、実際に現場でワガママちゃんに対応するポイントについて取り上げます。この際に大切なことは、「会社における、皆さんの役割と最終目標は何か」を見失わないことです。

 皆さんは、「ワガママちゃんを成長させよう」と思うあまり、ワガママちゃんとの二者関係にどっぷりとはまり、「人対人の生の感情」をストレートに表出していませんか?

 会社でマネジメントにあたる皆さんの本当の目標は、新人ワガママちゃんを会社に適応させ、会社の人的資源として育てていくことにあるはずです。しかしワガママちゃんの反応は、皆さんの従来の常識からすれば想定外。そこに過剰に反応してワガママちゃんとの1対1の私的な個人の感情に巻き込まれ、皆さんの本来の立場を忘れてはいませんか?

ワガママちゃんとの二者関係に
埋没してはいけない

 ワガママちゃん対応の目標を、ワガママちゃんが「会社に適応できるようになる」ことにおく。このエンドポイントを常に意識していてください。そのためにこれまで解説してきたワガママちゃんの特性を理解して、冷静に、かつ合理的に対応するという、成長支援の戦略を淡々と進めることです。

 「管理職・ワガママちゃん・会社組織」という三者関係を見失うことなく、皆さんの立ち位置を客観的に意識してください。決して、ワガママちゃんとの「1対1」の二者関係において感情を暴走させてはいけません、その閉鎖した二者関係の中では、陰性感情が沸々と沸き上がり、事態が混乱すること必至です。

 たとえば、ギリシャ神話にも、嫉妬に駆られ、浮気した恋人と口論したあげく激情に駆られて恋人を刺し殺してしまう話があるのです。こんな遠い昔から、人は二者の関係に埋没しがちです。

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松崎一葉 [筑波大学大学院 産業精神医学・宇宙医学グループ 教授]

1960年生まれ。1989年筑波大学大学院博士課程修了、精神科医、医学博士。東京都庁知事部局健康管理医、宇宙航空研究開発機構(JAXA)主任研究員、茨城県警察本部健康管理医のほか、企業の精神科産業医として国内外で活躍。著書に「会社で心を病むということ」(新潮文庫)、「もし部下がうつになったら」(ディスカバー携書)など。

 


「会社のワガママちゃん」対処法

「傲慢なのに打たれ弱い」未熟なワガママ社員が増え、多くの管理職が振り回されている。しかし、対処法を間違えば、彼らは「うつ」になるケースも。彼らとどう付き合っていけばよいのか、その方法を紹介していく。

「「会社のワガママちゃん」対処法」

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