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山崎元のマネー経済の歩き方

危ない金融商品セールス4つの特徴

山崎 元 [経済評論家・楽天証券経済研究所客員研究員]
【第159回】 2011年1月6日
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 ある投資信託会社のセミナーにお邪魔したら、お客さんとの質疑応答の最後に「危ない金融商品のセールスの特徴を教えてください」と質問された。予想外の質問だったので、話しながら答えを考えた。以下の文章の「顧客」という文字は「カモ」と読んでほしい。

 質問者もお気づきのようだったが、第1の特徴は、前フリに「大変だ!」という脅しがあることだ。

 脅しの材料ははやりすたりがある。今なら、財政赤字による経済破綻と老後の生活不安をあおるのがトレンドか。日本経済は破綻し、円は価値を失うので、海外のプライベートバンクに資産を移せ、あるいは、外貨投資、あるいは金などを買えというセールスだ。

 老後の生活不安のほうは、引退時までに何千万円か(あるいは1億円)ないと、老後の生活が成り立たないという脅しだ。投資信託による積み立て投資など、「商材」の筋は必ずしも悪いものばかりではないが、手数料の大きな商品である場合もあって、気が抜けない。

 当欄で何度も書いてきたが、化粧品、健康食品、生命保険、霊感の壷、家のリフォーム等の粗利の大きな「怪しい商品」は、顧客が焦るような「大変な状況」をイメージさせたうえで、そのソリューションとして売り込むのが定石だ。

 第2の特徴は、年率4~8%くらいの「ほどよい」目標利回り設定だ。年率1割、2割といった大きな利回りに釣られる顧客もいるにはいるが、多くのまじめな人びとは、1割、2割には小さからぬリスクがあることを感じている。しかし、過去の金利水準の記憶もあって(有望な顧客の多くは中年以上の小ガネ持ちだ)「ほどほど」の利回りなら、信じてしまうケースが多い。毎月分配型の投資信託が典型的だが、「ほどほどの利回りに注意せよ」と申し上げておく。もちろん、ほどほどでない利回りが怪しいのは当然の常識だ。

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山崎 元 [経済評論家・楽天証券経済研究所客員研究員]

58年北海道生まれ。81年東京大学経済学部卒。三菱商事、野村投信、住友信託銀行、メリルリンチ証券、山一證券、UFJ総研など12社を経て、現在、楽天証券経済研究所客員研究員、マイベンチマーク代表取締役。


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12社を渡り歩いた資産運用の現場に一貫して携わってきた視点から、「資産運用」の方法をどう考えるべきか懇切丁寧に説く。投資家にもわかりやすい投資の考え方を伝授。

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