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人手不足の時代に本気で考える アルバイト人材育成
【第15回】 2016年11月15日
著者・コラム紹介バックナンバー
中原淳 [東京大学 大学総合教育研究センター 准教授]

バイト探しで重視される「お金+α」とは?
なぜ「来てほしい人材」が集まらないのか?

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(スタッフ)「最近、よく面接してるみたいですね。『いい人』いましたか?」
(店長)「けっこう応募はあったんだけどね…」
(スタッフ)「じゃあ、いつも足りない夜間のシフト、ようやくなんとかなりそうですね!」
(店長)「いや~それが…日中勤務希望の主婦からの応募ばかりでね…」

募集をかけてみたものの、こちらが思ったとおりの応募者が集まってくれるとは限らない。応募者は何を求めて働くのか? 働く側の「ニーズ」を知ることで、来てほしい人材を集めるヒントを見つける必要がある。最新刊『アルバイト・パート[採用・育成]入門』から一部を紹介しよう。

来てほしい人材の「ニーズ」を
考えて募集していますか?

中原淳(なかはら・じゅん)
東京大学 大学総合教育研究センター 准教授/東京大学大学院 学際情報学府(兼任)/大阪大学博士(人間科学)
1975年北海道旭川生まれ。東京大学教育学部卒業、大阪大学大学院 人間科学研究科、米国マサチューセッツ工科大学客員研究員などを経て、2006年より現職。
「大人の学びを科学する」をテーマに、企業・組織における人材開発、リーダーシップ開発について研究している。専門は経営学習論・人的資源開発論。
著書・編著に『アルバイト・パート[採用・育成]入門』『企業内人材育成入門』『研修開発入門』(以上ダイヤモンド社)など多数。

パーソルグループ
日本最大級の総合人材サービスグループ。本書においては、同社のシンクタンク・コンサルティング機能を担う株式会社パーソル総合研究所が、中原淳氏とともに大企業7社8ブランド・約2万5000人に対する大規模調査と各種分析・示唆の抽出を実施している

 「求人広告を出してみたものの、応募がまったくない」という悩みをよく耳にしますが、それだけではなく、「じっくり長期間働いてくれそうなフリーター層が集まらない」「ランチタイムに働いてくれる主婦層からの応募がない」など、“いままさにお店に必要なタイプの人材”からの応募が集まらないという悩みも多いようです。みなさんの職場はいかがでしょうか?

業種・業態や地域・立地・時期などにより、応募者の属性にある程度の偏りやばらつきが出るのは仕方のないことです。しかし「すぐ近くにある競合店には学生バイトが多く集まっているのに、なぜかウチの店は学生からの応募が来ない…」などということはないでしょうか?

もしそうだとすれば、勤務条件などが学生たちのニーズに合致していないのかもしれません。求職者たちがアルバイトに求めるニーズはそれぞれですし、日々変化しています。応募してきてほしい人材像が明確なのであれば、彼らが求めているものをつかんだうえで、それを意識した採用アプローチをとることが大切です。

たとえば、主婦を採用したいのであれば、ウェブメディアに広告を掲載するよりは、地域密着の雑誌などを選んだほうが、「近場で働きたい」という希望を持った主婦層の応募率は高まるのではないでしょうか。そこでここからは、アルバイト求職者が希望する勤務時間帯や時給、重視するポイントなどを、各属性別に見ていくことにしましょう。

なお、これ以降の連載では、アルバイトの属性を下図のとおり3つに分けて分析しています。

■調査データ分析上の3属性

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トレーシー・カチロー 著/鹿田 昌美 訳

定価(税込):本体1,600円+税   発行年月:2016年11月

<内容紹介>
子どもの豊かな心を育て、頭と体を伸ばしていくために親が知っておきたいことについて、最新の科学研究をもとに「最も信頼」できて「最も実行しやすい」アドバイスだけを厳選して詰め込んだ貴重な本。子にかけるべき言葉、睡眠、トイレトレーニング、遊び、しつけまで、これ一冊さえ持っていれば大丈夫という決定版の1冊!

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中原淳(なかはら・じゅん) [東京大学 大学総合教育研究センター 准教授]

東京大学大学院 学際情報学府(兼任)。東京大学教養学部 学際情報科学科(兼任)。大阪大学博士(人間科学)。
1975年北海道旭川生まれ。東京大学教育学部卒業、大阪大学大学院 人間科学研究科、メディア教育開発センター(現・放送大学)、米国・マサチューセッツ工科大学客員研究員等を経て、2006年より現職。
「大人の学びを科学する」をテーマに、企業・組織における人材開発、リーダーシップ開発について研究している。専門は経営学習論(Management Learning)。
著書に、『会社の中はジレンマだらけ』(光文社新書)、『アクティブトランジション』(三省堂)、『職場学習論』『経営学習論』(以上、東京大学出版会)、『企業内人材育成入門』『研修開発入門』『ダイアローグ 対話する組織』(以上、ダイヤモンド社)など多数。


人手不足の時代に本気で考える アルバイト人材育成

各業界で「アルバイト・パートの人手不足」が深刻化している。いまこそ企業は「使い捨て人材」としてのイメージを捨て、真剣に「バイトの主力化」に取り組まなければならない――。こうした問題意識の下、東京大学・中原淳准教授とテンプグループは、小売・飲食・運輸業界大手7社8ブランドの2.5万人を対象に、国内初の「アルバイト・パート雇用」に関わる大規模調査を実施。これからの「バイト人材育成」に欠かせないポイントはどこにあるのか?

「人手不足の時代に本気で考える アルバイト人材育成」

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