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お堅いイメージを払拭して若者を呼び込みたい!
「ゆるキャラ」ブームに便乗する寺院の成算

田島 薫
2011年1月17日
著者・コラム紹介バックナンバー
寺院もゆるキャラで客足増を狙う!
写真は、癒し系の「ブットンくん」(左)と、しっかり者の「鸞恩くん」(右)

 そのほのぼのとした佇まいや愛嬌たっぷりの仕草で人気の「ゆるキャラ」。

 全国の“ご当地ゆるキャラ”も誕生し、昨年10月には滋賀県彦根市で「ゆるキャラまつり in彦根 ~きぐるみサミット2010」が開催され、全国から170体が参加した。さらには11月、埼玉県羽生市でも「ゆるキャラサミット in 羽生」が開催され85体が参加するなど、ゆるキャラ人気は留まるところを知らない。

 そんな今、ゆるキャラをめぐるちょっとした“事件”が勃発した。揺るぎない人気ナンバーワンの座を誇る滋賀県・彦根市のマスコット「ひこにゃん」が、グッズなどの立体物使用権をめぐり、原作者と対立するという問題が浮上したのだ。

 2007年開催の彦根城築城400年祭のキャラクターとして誕生したひこにゃんは、3つのポーズに限り、市が業者に使用することを許可することで、原作者と市との間で調停が成立していた。しかし、それを無視したグッズが出回り、今年1月上旬、大阪地裁が彦根市の調停違反を認定したのだ。

 このようなトラブルが起きるのも、裏を返せばその人気ぶりを物語るものであるが、なんとお堅いイメージの寺院までもがこの人気にあやかろうと、次々とキャラクターを起用しているのをご存じだろうか?

 まずは、何ともほんわかと愛らしい「ブットンくん」だ。400年以上前、大坂の地に創建された「大谷本願寺」が前身であり、現在の大阪・難波別院(南御堂)のキャラクターである。また、好きな食べ物は白いごはん、嫌いな食べ物はとんかつ、特技は誰とでもすぐに仲良くなれることと、プロフィールまでバッチリ設定されているところがほほえましい。

 さらには、そのムーブメントはなんと、浄土真宗「真宗大谷派」の本山・京都の東本願寺にも及んでいる。今年3~5月に予定されている「宗祖親鸞聖人750回忌法要」などをPRするため、公募で生まれたライオンの「鸞恩(らんおん)くん」だ。厳格な性格をしており、好きな食べ物はあんことお肉、お掃除やかけっこが得意という。

 このように、何かと賑やかな話題を振りまいているゆるキャラだが、寺院側には、堅苦しいイメージを払拭し、子どもや若者にも仏教に親しんでもらおうという狙いがあるようだ。

 その一方で、この殺伐とした時代だからこそ、その愛くるしい容貌が人々の心をほぐし、温かくするのか。そんなゆるキャラたちに、今年も注目したい。

(田島 薫)

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