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GE変化の経営
【第1回】 2016年11月23日
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熊谷昭彦

マーケティング発想のできる発明王エジソン
そのスピリットを継ぐGEの次の一手とは?

変革をリードするGEがいま、また大きく変わろうとしている。「第4次産業革命」ともいわれる技術革新が押し寄せるなか、ものづくりのみならず、人事評価制度や組織のカルチャーまでも変えて大変革を起こそうとしている。「デジタル・インダストリアル・カンパニー」への変換という戦略の狙いや、それを実践する現場の受け止め方とは?

 GE(ゼネラル・エレクトリック)の創業は124年前にさかのぼる。ご存じの方も多いだろうが、ルーツはトーマス・エジソンが創業した会社である。

 電球や蓄音機、映写機などを生み出し、発明王として名高いエジソンは、ただ研究室でひらめいたものを生み出してきたわけではなかった、といわれる。世の中で人々が困っていることを徹底的に調べ、それにつながる発明をしてきた。そんなマーケティング発想のできる希有な発明家であった。そうした自身の姿勢を言い表した言葉がある。

 「世界がいま本当に必要としているものを創るのだ(I find out what the world needs, then I proceed to invent it.)」

 GEはこれを“エジソンスピリット”と呼び、社内カルチャーとして受け継いできた。

 一般に、GEという会社に対する印象は「巨大で力強い」というところらしい。売上高や従業員数などに象徴されるように規模が大きく、技術力、営業力、財務力があり、世の中を力強く引っ張っていく会社というイメージだろう。

 だが、私個人の見方を言うと、「変革をリードする会社」が最もしっくりとくる。エジソンスピリットを心に抱き、お客さまの本当のニーズを満たすものを提供することで、GEはお客さまからの信頼を勝ち取ってきた。

 「変化し続けないと、いつかはお客さまの支持を得られなくなる。すなわち“負ける”」という危機感を他の企業以上に持ち続けてきたことで、GEは現在の“力”を築いてきたのではないだろうか。

 そのGEがいま、また大きく変わろうとしている。稼ぎ頭であった金融事業を手放して産業・インフラ系のハードウェアを中心とする事業ポートフォリオに入れ替え、これらにソフトウェアを連動させて差別化をはかる未知なるステージへ舵を切った。「第4次産業革命」ともいわれる技術革新が押し寄せるなか、ものづくりのみならず、人事評価制度や組織のカルチャーまでも変えて大変革を起こそうとしている。

 このGEが掲げている「デジタル・インダストリアル・カンパニー」への変換という戦略と、それを現場である私たちがどのように実践に移しているのか、その変革の実態を拙著『GE変化の経営』では紹介している。

 足下の経済成長力や少子高齢化の進捗を見るにつけ、GEグループ内でも日本はともすると低成長の成熟市場として注目されなくなる恐れがある。しかし、新しい挑戦をいとわず、やるべきことをきちんと実行すれば、成長する余地は十分にある。実際、GEジャパンは2015年度に2桁成長を実現した。GEの変革を通じ、組織も個人も常に目標に向かって変わり続ければ付加価値を生み出し成長できることを広く伝えられたらと願っている。

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熊谷昭彦(くまがい・あきひこ)

GEジャパン株式会社代表取締役社長兼CEO、GEコーポレート・オフィサー(本社役員)。1956年兵庫県生まれ。79年カリフォルニア大学ロサンゼルス校経済学部卒業。三井物産入社。84年ゼネラル・エレクトリック・カンパニー(GE)入社。2001年1月日本ジーイープラスチックス社長、同年12月GE東芝シリコーン社長兼CEO。06年GEコンシューマー・ファイナンス社長兼CEO、GEコーポレート・オフィサー(現任)。07年GE横河メディカルシステム(現GEヘルスケア・ジャパン)社長兼CEO、09年GEヘルスケア・アジアパシフィックのプレジデント兼CEO。11年GEヘルスケア・ジャパン会長。13年12月より現任。


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世界最大にして最速の組織は、いかに変革を実現してるのか? 日本人唯一のコーポレートオフィサー(本社役員)が、IoT時代の勝者たる“デジタル・インダストリアル・カンパニー”実現に向けた事業戦略から組織文化に至る変革について余すところなく語り尽くします。

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